金とは金(読み方:きん|英語:gold)は、古代から世界的に財宝として評価されてきました。現代でも金は財産として蓄えられたり、 通貨に代わる資産として評価されています。金は実物なので価格が下がっても価値がなくなることはありません。金は政治や経済情勢など、国に信用不安が起 きた時に人気が集まりやすいです。もし国が潰れてしまったら、その国の通貨も債券も株式も全て価値がなくなってしまうので、その場合に金の需要が高まって金価格は上昇しやすくなります。 |
金は以前、南アフリカで多く採掘されていましたが、現在、世界一の産金国は中国となっています。年間400トン程度産金していて、年間2000トン程度輸入しているとされています(正確な数字は公表されていないので、あくまで推測の域ですが)。よって、金は中国の景気によって需要が変わりやすくなります。中国景気が減速すると需要が少なくなり、金価格が下落しやすくなります。また、インドは婚礼用などで金を輸入することが多いので、金はインドの景気にも左右される面があります。そして、欧州の国々などもクリスマス時期には需要が高まり、欧州の宝石メーカーはクリスマス商戦向けに秋口から金を買う傾向があります。よって、これらの国々の景気や為替の動向によって金の価格は変動しやすくなります。
ただ、金を見る場合におさえておかなければならないことは、金は平時の場合は魅力がないということです。
そもそも金は、長期的には保有していてもメリットがないものです。金を保有していたら保有コストがかかってしまうためです。金をその辺に置いておいて盗まれたら困りますから、然るべき場所に保管しておくにはそれ相応のコストがかかってしまうのです。金価格は長期的に一定の価格レンジにおさまることが多いですし、株式のように配当や優待はないので、長期的には魅力の薄い資産となります。
ただ、有事の際には金価格は上昇しやすいので、その場合は魅力が増します。有事の際の保険として相場を張ったり、有事の際の短期的なトレードに向いていると言えます。金は現物で買うと高いので個人には敷居が高いですが、金には金のETFがありますので、そちらを利用するのも一つの方法です。
金相場を見る上で注意しておかなければいけないことは、金価格が上昇すれば大きな売りが出てくることがあるということです。大きな売りを仕掛けてくるのは、概ね鉱山会社です。鉱山会社は、将来生産する金を金価格が高い時の値段で売ってしまいたいので、金価格が高い時にヘッジ目的で金の先物を売ってくる場合がありますので注意が必要です。
そして、金価格は各国の金融政策にも影響します。金融緩和などがあれば金価格は上昇しやすいですし、金融緩和が終了すれば金価格は下落しやすくなります。金価格はインフレに連動しやすい面があることはおさえておきましょう。
株式の視点からすれば、金価格上昇は鉱山株の売上高の上昇になりやすく、金価格下落は鉱山株の売上高の減少に繋がりやすくなります。為替の視点からすれば、金価格はドル(米金利)と逆行しやすい面があります。
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