競合している国の間で通貨安競争がはじまると、深刻な経済危機に発展しやすくなります。 例えば、中国の人民元が下落(人民元安)し始めると、中国と競合している東南アジア諸国との通貨安競争へと発展しやすくなります。 人民元が下落していくと、そのままでは自国の通貨は高くなってしまって、輸出で損をしてしまう東南アジア諸国は、こちらも通貨を下げ(安くし)なければ!となり、通貨安競争に発展しやすくなります。
その国の通貨が安くなるということは、輸出すれば儲かるので、その国の輸出が増加しやすくなります。ですが、逆に自国から資本が流出することになってしまいます。また、外貨建てで債務を持っている不動産会社などは、自国の通貨が安くなると通貨が安くなった分の債務が増えてしまいますので、債務不履行につながりやすくなってしまいます。 通貨安は、輸出より資本流出の方が大きくなれば国の経常収支が悪化して、深刻な経済危機に発展しやすくなりますので注意が必要です。
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