為替市場に参加する投資家は、常に何か相場を変動するような材料を探しています。為替市場だけでなく、株式市場でも債券市場でもそういった動きがあります。金融商品は価格変動がなければ値幅を取って利益を出す投資家は儲からないので、常に相場が変動するような材料になるものを探しているのです。よって、世界の経済に影響を与える要職の発言も注目しています。世界の要職の発言は為替相場の動向に大きく影響することがありますので、どういった要職の人の発言か、その発言の意図は何かを察することが重要となります。
要人(要職の人)とは、金融政策に決定権を持つ中央銀行総裁や、政治家、官僚、経済に影響力のある業界人などがそれにあたります。特に、日銀総裁やFRB議長、ECB総裁の発言は最重要視されやすいです。 注意しなければならないのは、これらの要人がこれまでとは異なる方向性の内容の発言をした時です。 例えば、円安の局面なのに円安の局面を否定するような内容の発言をすれば、市場参加者は「これから円高に誘導する政策をとってくるのではないか」と思い、一気に円高方向へポジションを傾けてきやすくなります。これまでの相場の方向性が一気に変わることがあるのです。ゆえに、要人発言で相場の流れが変わらないか、常に注意しておくことが必要となります。また、相場の流れが変わるような発言が出そうな時は、予め投資は手控えるなどの措置をとる必要があります。
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