米国の金融政策を決定する機関は、FRB(連邦準備制度理事会)が年8回開くFOMC(連邦公開市場委員会)です。FOMCでは、世界の経済大国である米国の金融政策が決定されるため、世界中の金融機関や投資家が注目しています。また、FOMCの金融政策によって世界の基軸通貨である米ドルの価値が左右されますので、為替の動向にとって非常に重要なものです。FOMCでは、金融政策の動向に注目が集まりますが、同時にFRB議長が発する一言一言にも相場は一喜一憂します。その発言の内容によっては相場が大きく動くこともありますので、十分注意しておく必要があります。
FRBは、米国の中央銀行にあたるものです。米国には12の独立した地区連銀があって、FRBはその12の地区連銀を統括する組織です。FRB議長はそのトップに位置する存在なので、その発言に世界が大注目しています。
金融政策は、いったん決定されればあらゆる相場に多大に影響してきます。為替は金融政策の利上げや利下げの時期を先読みする形で動きますし、多くの市場も米国の金融政策を先読みする形で動いています。 「先読みする形」とは、具体的には金融政策に対して先行性のある米国の長期金利をチェックしておきましょう。市場参加者が今後の米国の金融政策の行方をどう考えているかは、米国の長期金利に現れてきやすいので随時チェックしておくようにします。もし、FOMCで市場参加者の予想と大きく異なる金融政策の決定やFRB議長の発言が出ると、米国の長期金利や為替は「サプライズ」として大きく変動することとなりますので注意が必要です。 もし、米国が利上げを決定しドル高が進むと、新興国の通貨は安くなります。新興国が通貨安になると輸入価格が上昇し、インフレが止まらなくなる危険性があります(もし新興国通貨安となってアジア通貨危機が起こると、日本では円高に進みやすくなります)。
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