実質金利とは実質金利(読み方:じっしつきんり|英語:real interest rate)とは、インフレ率(物価上昇率)を加味した金利のことで、名目金利からインフレ率を差し引いて計算されます。計算式は以下。
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金利には、名目金利と実質金利があります。普段、銀行などで目にする金利は名目金利です。定期預金などの金利が店頭で表示されていれば、それは名目金利です。その名目金利にインフレ率を加味した金利が実質金利です。
インフレとは、持続的な物価の上昇のことです。物価が上昇すれば貨幣価値が下がりますので、それを加味した金利が実質金利となります(実質金利は物価の変動を加味した金利なので、名目金利が高いか低いかを見る際に使われます)。
実質金利は、インフレ率(物価上昇率)がマイナス(貨幣価値が上がる)になると高くなります。インフレ率(物価上昇率)がマイナスになるということは物価の下落を示しますので、実質金利が高くなっていればデフレ期待が高まっていると判断することができます。
予想実質金利とは予想実質金利(よそうじっしつきんり)とは、名目金利から予想インフレ率(予想物価上昇率)を差し引いて計算される金利のことです。
予想インフレ率(予想物価上昇率)とは、つまり「期待インフレ率」のことですので、予想実質金利は、以下の式でも表されます。
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為替でドル/円の相場を見る際、日米の金利差を見ることが多いですが、この金利差は名目金利で見るのが一般的です。要するに、日米の名目金利差を見るのが一般的です。ただし、日本もしくは米国の金融政策への期待が先行するような相場となっている場合は、日米の予想実質金利差に相場が連動することもありますので、その際は、名目金利差より予想実質金利差を見た方がよい場合があります。
上記の通り、予想実質金利は「予想実質金利=名目金利ー期待インフレ率」で表されます。よって、期待インフレ率が低下すれば、円(日本円)の予想実質金利を押し上げて円高圧力が高まりやすくなります。逆に、期待インフレ率が上昇すれば、予想実質金利を押し下げて円安圧力が高まりやすくなります。円はこの傾向が強い面があります(そうならない場合もあります)。
米国の実質金利(予想実質金利)の推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます(チャート・時系列も掲載しています)。
日本の実質金利の推移は、以下のページで確認できます(チャート・時系列も掲載しています)。
期待インフレ率の推移は、以下のページで確認できます(チャート・時系列も掲載しています)。
金融商品に投資する場合に必ず見ておかなければならない「金利」に関する主な記事を集めてみました(姉妹サイト含む)。YouTubeの動画解説付きの記事も多いので、動画でもどうぞ。
:株式投資大百科の記事より(姉妹サイト) :投資戦略の記事より(姉妹サイト) :株式マーケットデータより(姉妹サイト) |