オプションの取引は、相場が上がるのか下がるのかを予想するとともに、ボラティリティが大きく上がるのか下がるのを予想する取引です。このオプションの取引によってSQの値が大きく変動するとともに、株価にも大きな影響が出てきますので、当ページで解説しておきます。 |
オプションの取引は、上記の通り、相場とボラティリティの上げ下げを予想して取引されています。一般的な見方は以下の通りです。
例えば、今後、株価が上昇してボラティリティーも上昇すると予想すれば、コール・オプションの買いが増える、といった見方をします。
株価が上昇する際に一番多いパターンは「プット・オプションの売り」です。株価の上昇とともにボラティリティが下落することが多いためです。
株価が下落する際に一番多いパターンは「プット・オプションの買い」となるのが一般的です。
上記の解説で、なんとなく雰囲気は掴めましたでしょうか?では、実際どのように見ればいいのか、具体的に解説してみます。
例えば、あるA証券会社が、日経平均株価のオプションで下記のような取り組みをしていたと仮定します。
ストライク | コール | プット | ||
売り | 買い | 売り | 買い | |
13,125 | 700 | 10 | ||
13,000 | 12,150 | 2,000 | ||
12,875 | ||||
12,750 |
この場合、A証券会社は13,000円のコールの売りを多く出しています。オプションの場合「枚数」となるのですが、13,000円のストライクプライスに12,000枚のコール・オプションの注文を出しています。オプションで1万枚以上の注文を出すのはかなり大きい建玉となりますので、この注文は要注目となります。
この建玉が意味するのは、A証券会社はSQ日に日経平均株価は13,000円以上にはならないと見ていることになります。プット・オプションの買いも2,000枚入れていますので、どちらにしても株価が下落すれば利益が出るような注文を出しています。オプションの建玉はこのような見方をします。
ゆえに、金融機関がどのようなオプションの建玉をしているのかチェックして、SQに向けてどのよな相場を予想しているのかを把握しておくと、SQ日までの日経平均株価の推移を予測しやすくなります。
ボラティリティに関しては少し見方が違って、時間的価値が存在しますので、安い時に買っておいた方がいいという見方をします。ただ、安い時に買った方がいいのですが、買いにするか売りにするかでコール・オプションとプット・オプションに分かれることになります。買いだと予想すればコール・オプション、売りだと予想すればプット・オプションにかけることになります。
これらをまとめた表を以下に挙げておきます。
コール |
プット |
|||
売り |
買い |
売り |
買い |
|
ストライク | これ以上× | これ以上○ | これ以下× | これ以下○ |
ボラティリティ | 下落 | 上昇 | 下落 | 上昇 |
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