裁定取引(アービトラージ)とは裁定取引(読み方:さいていとりひき|英語:arbitrage|アービトラージ)とは、デリバティブの元となる(原資産となる)金融商品とデリバティブ取引の市場の間などで生じる瞬時の相場のゆがみや乖離を利用して利益を上げる取引のことです。 |
相場では、同じ商品に瞬時に2つの値段がつくことがあります。例えば、日経平均株価(原資産)と日経平均先物(デ リバティブ)では、時間差や地域差、市場の違いなどで、価格が異なる現象が出てくることがあります。日経平均株価と日経平均先物は、日経平均株価が原資産となるので、日経平均株価と日経平均先物で価格に乖離が生じれば、いずれその2つの価格は収束しますので、安い方を買って高い方を売っておけば、その差額を儲けることができるのです。これを裁定取引といいます。相場のゆがみや乖離を利用してさや抜きを狙うのが裁定取引です。
ただし、通常は相場のゆがみや乖離は瞬時に裁定取引によって修正されますので、裁定取引ではその差額で儲けれる利ざやは小さいです。ですが、連動する価格同士で安い方を買って高い方を売る取引ですので、リスクが小さいのが一般的な見解です。逆に言えば、日経平均株価などの原資産と日経平均先物などのデリバティブの価格が連動しているのは、裁定取引があるから、ともいえます。市場では先物だけ扱う投資家や現物だけ扱う投資家がいて、そのどちらかで極端な相場を作ってしまえば、日経平均株価と日経平均先物が連動しない事態となりますので、裁定取引はそれを回避するための取引でもある、といえます。
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姉妹サイト「株式投資大百科」より
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