本文へスキップ

VaRショックとは

VaRショックとは



VaRショックとは

VaRショック(読み方:ばりゅーあっとりすくしょっく|英語:Value at Risk Shock)とは、2003年6月に起こった日本の国債価格の歴史的な暴落(長期金利の急上昇)のことです。日本の長期金利は2003年当時、史上最低となる0.43%を付けていましたが、一部の機関投資家(銀行など)の日本国債の買いの手控え及び売りをキッカケとして他の機関投資家もリスク管理の観点からそれに追随し、国債価格は暴落、約2カ月で長期金利は2%近くまで上昇しました。



VaRとは

VaR(Value at Risk)とは、過去のボラティリティ(価格変動)に基づいて、保有中の資産が将来のマーケットの変動によってどれだけ損失を被るリスクがあるかを計測し、予想最大損失額を算出する指標のことです。このVaRは、ボラティリティが高まると予想最大損失額が膨らみます。予想最大損失額が膨らめば、リスクを回避(リスクオフ)の観点から資産を売却して減らす必要があります。



VaRショックはなぜ起こった?

1990年代以降、銀行など多くの金融機関は、このVaRをリスク管理の手法として用いていました。2003年、国債価格が下落したことをキッカケに、金融機関はVaRのリスク管理の手法によって債券を売り始めます。多くの金融機関は同様の手法をとっていたため同じ行動をとり始め、売りが売りを呼ぶ展開となり、国債価格は暴落、金利が急上昇する「VaRショック」が起こりました。


:姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ


関連記事



金利特集

金融商品に投資する場合に必ず見ておかなければならない「金利」に関する主な記事を集めてみました(姉妹サイト含む)。


  株式投資大百科の記事より(姉妹サイト)

  投資戦略の記事より(姉妹サイト)

  d株式マーケットデータより(姉妹サイト)

  初心者のための仮想通貨専門サイトより(姉妹サイト)










姉妹サイト「株式マーケットデータ」の公式SNSです。



株式マーケットデータは、わかりやすい解説を見ながら投資のデータ分析できるサイトです。他にないデータを数多く揃えており、投資に役立つ情報をお届けしますので、よかったらフォローしてください。






公式Threads(スレッズ)はこちら
公式インスタグラムはこちら













← グリーンボンドとはへ戻る | トップ | クラウディングアウトとはへ進む →


※その他「債券」に関する記事は以下


債券


基礎知識

はじめに

国債の基礎知識

景気と金利と株価の関係

為替と金利の関係

不動産と金利の関係

金融緩和と金利の関係

カネ余りと金利の関係

債務不履行(デフォルト)とは

国債の相場


表面利率とは(利回りとの違い)

債券・金利をもっと(1)

長期金利とは

長期金利の上昇要因

長期金利の下落要因

短期金利とは

中立金利とは

レポ取引・レポ金利・レポ市場とは

債券・金利をもっと(2)

国債入札とは

国債入札のマイナス利回りによる影響

プライマリー・ディーラー(国債市場特別参加者)とは

日本10年国債とは

米国10年国債とは

米国2年国債とは

割引債とは(ゼロクーポン債・ディスカウント債)

利付債とは

固定利付国債(確定利率国債)とは

物価連動国債(インフレ連動国債)とは




債券・金利をもっと(3)

赤字国債とは・建設国債とは

政府(財務省)が国債の発行を増やしたら?

イールドカーブ(利回り曲線)とは

順イールドとは

逆イールドとは

イールドスプレッドとは

イールドレシオとは

ジャンク債とは(債務不履行率上昇に警戒)

偶発転換社債(CoCo債)とは

EB債(他社転換社債)とは

永久債とは

財投債とは

借換債とは

金利リスク(金利変動リスク)とは

長期プライムレートとは

社債の金利の決め方(金利上乗せによる影響)

債券・金利をもっと(4)

公社債種類別店頭売買高とは(解説と見方)

債券市場サーベイとは

グリーンボンドとは

債券・金利をもっと(5)

VaRショックとは

クラウディングアウトとは