日本銀行によるマイナス金利政策は、MMF・MRFにとって逆風となります。
MMFとはMMF(読み方:えむえむえふ|英語:Money Management Fund|マネー・マネージメント・ファンド)とは、1年未満の国債やCP(コマーシャルペーパー:企業が短期資金の調達を目的に発行する無担保の約束手形)、コールローン(金融機関が日々の資金の貸し借りに使うローン)など、主に短期の金融商品で運用する投資信託のことです(元本保証はありません)。 |
MRFとはMRF(読み方:えむあーるえふ|英語:Money Reserve Fund|マネー・リザーブ・ファンド)とは、MMFと運用方法が基本的に同じ仕組みになっている投資信託で、投資先が安全性の高い債券を中心とした投資信託のことです。申込み手数料や解約手数料は無料で、いつでも資金の出し入れができ、ネット銀行の普通預金より高金利であることが特徴です(MMFより金利は低い)。 |
MMFは、主に短期の金融商品で運用する投資信託ですので、マイナス金利政策によって短期債券の利回りが低下してマイナスとなれば、短期債券に投資している投資信託は元本割れを起こします。元本割れが起これば解約が殺到し、多くの資金が流出することとなります。その影響は、MMFと仕組みや運用方法が同じで残高がMMFの7倍程度あるMRFにも波及します。構造上、投資信託や株式の売却益は証券口座のMRFに入りますので、MRFが元本割れを起こせばショック的な動きに繋がり、販売停止は余儀なく、安全志向の強い個人マネーは銀行へ向かいやすくなることが予想されます。個人マネーが銀行へ向かえば貯蓄志向が高まり、「貯蓄から投資へ」の動きは弱まることが予想されます。
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