デノミネーションとはデノミネーション(英語:denomination|略称:デノミ)とは、通貨の単位を変えることです。主にハイパーインフレ(急激なインフレ(物価上昇))となって、通貨の価値が急激に下がってしまった国の通貨の単位を切り下げるための措置です。 |
ドイツは第一次世界大戦時にハイパーインフレを経験しています(パンを一斤買うのに1兆マルク必要でした)。その際、ドイツはデノミネーションを行い、1兆マルク→1(ライヒス)マルクに通貨を切り下げたのです。デノミネーションは、単に通貨の単位を変えるだけのことですが、これまで物価がどんどん上昇していたのを目の当たりにして怖くなっていた人々は、1兆マルクが1(ライヒス)マルクになったことで、一気にモノの値段が安くなった気になり、インフレが解消していったのです。
デノミネーションは、ドイツだけでなく北朝鮮も2009年に行いました。北朝鮮は、経済対策のために自由に農産物を売っていい市場を一部認める政策をとりました。すると、その政策により、市場で農産物を売って儲けれた人と儲けれなかった人が出てくることとなり、格差が生まれることとなりました。これはいけないと、その格差をなくすために北朝鮮は100ウォン→1ウォンへとデノミネーションを実施しました。さらに、古いウォンから新しいウォンへ交換できる量に制限もつけました。新しいウォンへ交換できる量に制限をつければ、お金持ちの人が持っているたくさんのお金はその一部しか交換できないこととなり、実質的に彼らのお金を紙クズにすることができるので。
ですが、この政策に国民は激怒。暴動も起きたようです。そこでそれを鎮めるべく、新たに政策が打たれました。
その政策は、”今後の給料は今まで通りでよい”というものでした。要するに、今まで給料で10000ウォンもらっていたのなら、デノミネーション後も10000ウォンでいいと・・・。これにより、通貨の価値は1/100になったのに給料はそのまま・・・ということになったのです。この場合、給料はデノ
ミネーション後に100倍になったことになります。これに気をよくした国民は需要が旺盛となり、急激なインフレとなってしまったのです。これがデノミネーションの失敗です。
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