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イールドカーブをわかりやすく解説(フラット化・スティープ化について)

イールドカーブ(利回り曲線)CONCEPT

イールドカーブ(利回り曲線)とは

イールドカーブ(英語:Yield curve)とは、残存期間(償還までの期間)が異なる債券などの利回り金利)の変化を線で結んでグラフ化したものです。

グラフは、縦軸に利回り、横軸に残存期間の座標をとって示され、残存期間の長短が生み出す利回り(金利)格差である「金利の期間構造(タームストラクチャー)」を分析する際に利用するものです。イールドとは「利回り」、カーブは「曲線」という意味なので、イールドカーブは「利回り曲線」といいます。







イールドカーブ(利回り曲線)の見方 ー順イールドと逆イールドとはー

イールドカーブ(利回り曲線)は、一般的には残存期間が短い国債と残存期間が長い国債の利回り(金利)の関係を分析する際に利用されることが多いです。すなわち、短期金利長期金利の関係を分析する際に利用されることが多く、国債への投資の指標として利用されたり、将来の景気の動向や金融政策を予測する際に利用されます。

通常、長期金利は短期金利を上回ることが多いので、イールドカーブは右上がりの曲線となります。
要するに「長期金利+短期金利」がプラスになる状態です。これを「順イールド(じゅんいーるど)」と言うのですが、これは一般的には将来的に金利が上昇すると思われている場合に出る曲線とされており、景気上昇の予兆として見られることが多いです。

逆に、短期金利が長期金利を上回り、イールドカープが右下がりの曲線を描き、「長期金利+短期金利」がマイナスになる状態を「逆イールド(ぎゃくいーるど)」と言うのですが、これは一般的には将来的に金利が下落すると思われている場合に出る曲線とされており、景気後退の予兆として見られることが多いです。


参考記事(姉妹サイト「投資戦略」より)






イールドカーブ(利回り曲線)のフラット化とは

イールドカーブ(利回り曲線)のフラット化とは、長期金利と短期金利の差が小さくなることです。これは将来的に景気が後退していく局面や先行き不透明な状態の時に出やすい曲線とされており、イールドカーブの曲線は緩やかな傾斜を描きます。



イールドカーブ(利回り曲線)のスティープ化とは

イールドカーブ(利回り曲線)のスティープ化とは、長期金利が上昇し短期金利との差が拡大することです。これは将来的に景気が上昇していく局面で出やすい曲線とされており、イールドカーブの曲線は急な傾斜を描きます。


イールドカーブの推移とチャート(日本と米国・アメリカ)

米財務省公表の国債利回りをグラフ化したイールドカーブと日本のイールドカーブは、当サイトの姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます。


国債の利回りの推移

日本や米国の国債の利回りの推移は、当サイトの姉妹サイト「株式マーケットデータ」で確認できます。また、景気後退確率(NY連銀公表分)の推移(チャート含む)も「株式マーケットデータ」で確認できます。


動画で解説ーYouTube−




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姉妹サイト「株式投資大百科」より






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株式投資大百科の記事より(姉妹サイト)

投資戦略の記事より(姉妹サイト)

d株式マーケットデータより(姉妹サイト)



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