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イールドスプレッドをわかりやすく解説

イールドスプレッドとはCONCEPT

イールドスプレッドとは

イールドスプレッドとは

イールドスプレッド(英語:Yield spread)とは、債券同士や債券と株式を比較して、どちらが割安かを示した指標のことです。イールドは「利回り」、スプレッドは「金融取引における差」という意味なので、利回りの差から割安をはかる指標です。







イールドスプレッドの見方

例えば、債券と株式の場合であれば、債券の長期金利(10年物の長期国債の利回り)から株式益利回りを引いて算出されます。この場合、イールドスプレッドの値が小さくなる(株式の利回りが高くなる)ほど株式が割安になったことを示します。逆に、イールドスプレッドの値が大きくなる(株式の利回りが低くなる)ほど株式が割高になったことを示します。


株式益利回りとは

株式益利回り(かぶしきえきりまわり)とは、株価に対して、1株あたり純利益がどれぐらいかを%で示したものです。株式益利回りは「益利回り」「株式の益回り」「株式益回り」とも呼ばれます。

株式益利回りは、以下の計算式で算出されます。

株式益利回り(%)=(1株あたり純利益÷株価)×100


PER(株価収益率)の逆数(1/PER)となっていますので、以下の式でも表されます。

株式益利回り(%)=1/PER×100


株式益利回りが高いということは、利益に対して株価が低いということなので、株価が割安。
株式益利回りが低いということは、利益に対して株価が高いということなので、株価が割高。






イールドスプレッドでお金の流れを見る

イールドスプレッドを見れば、お金の流れを把握することができます。
イールドスプレッドの値が小さくなると株式の割安感が強まっていることを示しますので、お金が債券に向かっているということになります。債券は株式より安全資産とされているので、お金が安全な方へ向かっているということがわかります。リスクオフの状態を示し、株式が割安となっている状態を示していますので、投資としては株式投資が有利ということになります。

逆に、イールドスプレッドの値が大きくなると株式の割高感が強まっていることを示しますので、お金が株式に向かっているということになります。債券は株式より安全資産とされているので、お金が安全な方からリスク資産(危険資産)へ向かっている(リスクオンの状態)ということがわかります。株式の割高感を示しますので、投資としては債券投資が有利ということになります。

※このイールドスプレッドと似た指標に「イールドレシオ」という指標もあります。これは利回りの差を比率で示した指標で、絶対値で示されるイールドスプレッドよりも、長期的な株式の割安感を判断するには適しているという考え方もあります。


イールドスプレッドの推移

イールドスプレッド(S&P500と米国の長期金利の差)の推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認することができます。


:姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ





動画で解説ーYouTube-




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