デリバティブの中でも、オプションやスワップは価格の動き方がわかりにくい面があります。先物であれば、例えば日経平均先物を見る場合は、日経平均株価が上昇すれば日経平均先物も上昇する、といった具合にわかりやすい面があるのですが、オプションやスワップでは、派生元(原資産)の価値の変化が複雑な面があります。 オプションの場合、オプションの価値は原資産の市場価格と権利行使価格の関係、ボラティリティ、満期日、金利などの影響を受けます。ゆえに、これらの動向を把握しておく必要があるのですが、その際に役立つのがオプションの価格変化を表す「デルタ/ガンマ/ベガ/セータ/ロー」という指標です。
デルタ(英語:delta|Δ)とは、デリバティブの原資産の市場価格の変化によって生じるオプション価値の変化を見る指標です。例えば通貨オプションであれば、ドル/円が1円動けばオプション料がどれだけ動くかといったことを示す指標です(データは0から1で動く関数です)。デルタが大きければ価格変動が大きくリスクが高いことを示し、デルタが小さければ価格変動が小さくリスクが低いことを示します。
ガンマ(英語:gamma|Γ)とは、デリバティブの原資産の市場価格が1単位変動した時にデルタがどう変化するか、の指標です。
ベガ(英語:vega)とは、ボラティリティが1単位動いた時に生じるオプション料の変化を示した指標です。オプション料はボラティリティに影響しますので、ベガは重要な指標となります。ベガが大きいとボラティリティの変化に対するオプションの感応度が高いことを示します。
セータ(英語:theta)とは、満期日までの時間経過に対するオプション価値の変化を示す指標です。オプションは満期日が近づいてくると価値が低下してきます。セータは、1日ごとに低下する価値がどのくらいかを示す指標です。ゆえに、満期日が近づくと大きくなりやすい指標です。
ロー(英語:rho)とは、金利の変化によって生じるオプション価格の変化を示す指標です。
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