金利とは
金利(読み方:きんり|英語:interest rate)とは、資金の貸借料・使用料のことです。”お金のレンタル料”ということもできます。
お金は、自由にモノを買ったり飲食に使ったりサービスを受けたりできるものですが、お金を「貸す」と、お金を貸した側はそのお金を返してもらうまではその自由が奪われますので、金利はその対価として払うものということになります。逆に、お金を借りた側からすると、お金がなければできなかったことができるようになりますので、その対価として金利を払うことになります。
金利は「年率」で表されるのが約束事ですので、通常は「年率」は省かれて表記されます。
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金利と利子の違い
金利は、貨幣経済では利子(りし)を意味します。利子とは、資本(お金)を利用した際に支払われる対価のことです。利子は、モノを借りた際に支払われる対価である貸借料(レンタル料)で、その中で資本を借りた際に支払われる対価を「金利」といいます。なお、現在の概念では、利子≒金利となっています。
金利が変動する理由
金利は、お金に対する需要と供給で変動します。相対的にお金を借りたい人が増えれば、お金への需要が高まりますので金利は上昇します。金利が高くてもお金を借りたい人がたくさんいる、ということです。逆に、相対的にお金を借りたい人が減れば、お金への需要が少なくなりますので金利は低下します。このように、市場で需要と供給によって変動する金利を「市中(市場)金利」と言います。
市場で多くの取引が交わされているのは「短期金融市場」です。短期金融市場は、1年未満のお金の貸し借りが交わされている市場で、主に銀行が参加している市場です。銀行は預金として集めたお金を企業などに貸し出して運用していますので、短期金融市場の金利は注目度が高いです。
期間で異なる金利
金利は、期間が長くなれば高くなることが一般的です。お金を長く貸し出すと、貸した側はその長い期間お金を使う自由が奪われますので、金利(お金のレンタル料)が高くなるのです。逆に、お金を借りた側は長い期間お金を自由に使えますので、その対価としての金利を多く払わなければならない、ということになります。
長期金利と短期金利
金利は、期間が長ければ「長期金利」、短ければ「短期金利」に大別されます。現在は、1年以上であれば「長期金利」、1年未満であれば「短期金利」としています(一般的に短期金利より長期金利の方が金利は高くなります)。
長期金利は、その国の潜在成長率によってある程度決まるとされています。そして、短期金利は、政策金利によって中央銀行が誘導しています。
金利の上昇・低下で投資行動が変わり、設備投資が変わる
例えば、長期金利が低下すれば、貯蓄していても利子があまりもらえないので、投資して儲けようかという人が増えますし、長期金利が上昇すれば、逆に貯蓄しようかという人が増えます。
一方、企業は金利と将来的な利益率を気にします。将来的に長期金利より利益率の方が高くなりそうだと予測すれば、借り入れをして設備投資しやすくなりますし、長期金利より利益率の方が低くなりそうだと予測すれば、金融資産へ投資する行動が増えやすくなります。つまり、将来的に日本の成長率が上がって物価も上がりそうだと思えば、設備投資を増やしやすくなり、将来的に日本の成長率が下がって物価も下がりそうだと思えば、金融資産へ投資が増えやすくなります。
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