ヘッジ(英語:hedge)とは、将来の株式や金利、為替、商品(コモディティ)価格の相場変動によって被る損失を防ぐために、先物などのデリバティブを利用する取引のことです。一般的には「リスク・ヘッジ」と呼ばれています。
通常、金融商品を取引する場合、取引する対象の価格が今後上がると予想すれば買いから入り、下がると予想すれば売りから入ります。ですが、相場は思い通りに動かないことが常です。上がると思っていたものが下がったり、下がると思っていたものが上がったりします。そこで、そのリスクを避けるためにヘッジ取引が使われます。 例えば、輸出企業であれば、為替相場が円安に進めば為替で利益が出て嬉しいのですが、円高に進んでしまったら為替で損失が出てしまうかもしれません。こういったリスクを避けるために、デリバティブを使って為替リスクを回避するのがヘッジ取引です。この場合は為替先物で、例えばドル売りの予約をしていれば、為替でのリスクを避けることができます。 また、例えば、これから日経平均株価が上昇すると思って日経平均株価に連動するETFを買ったとします。思惑通りに日経平均株価が上昇すれば利益がでますが、下落してしまえばその分の損失が出てしまいます。ですので、この場合、日経平均先物を売りから入っておけば、日経平均株価が下落した分、日経平均先物で利益が出ますので、ETFの損失分と相殺できるのです。これがヘッジです。ヘッジはリスクを緩和するために使われる取引です(ただし、ヘッジは価格変動に連動性のあるもの同士でないと意味はありません)。 デリバティブとは、金融派生商品、すなわち原資産から派生したものですので、原資産との価格変動には連動性があります。ゆえに、ヘッジをする際にはデリバティブはうってつけの金融商品となるのです。
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