加盟国
TPPは、ニュージーランド、シンガポール、ブルネイ、チリの4ヵ国が2006年に発効したFTA「P4協定」が原型となっており、2010年には米国、オーストラリア、ベトナム、ペルーが参加。その後、カナダ、メキシコ、マレーシアが参加し、2013年7月に日本が交渉に参加して計12ヵ国による包括的な経済連携協定となりました。ただ、米国はトランプ政権が誕生し、TPPからの離脱を通告し、米国以外の11カ国による協定を発効しました(TPP11)。
TPPの規模
参加12ヵ国域内のGDP(国内総生産)は、3,100兆円(2014年)と世界全体の4割を占め、人口は8億人以上と世界最大規模のFTA(自由貿易協定)となります。
TPPの日本への影響
TPPは、関税を撤廃する品目の割合を示す自由化率が高いのが特徴で、工業品の関税はほぼ撤廃されるため、日本の輸出企業にとっては競争力を増す要因となります。また、輸入関税が下がることによって海外製品が国内で安価で買えるようにもなります。日本は、このTPPの発効によってGDPが2%程度上昇すると試算しています。
ただ、日本の農業にとっては悪影響になることが懸念されます。安価な海外産品が輸入されれば農業分野は競争が激化しますので、農業を取り巻く環境は厳しくなります。特にコメや畜産への影響は大きなものとなりますので、政府による支援策や輸出の拡大によって農業を成長させる施策が必要となります。
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姉妹サイト「株式投資大百科」より
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