資本論(しほんろん)とは、カール・マルクスが著作したものです。 資本論は「マルクス・エンゲルス理論」と言われることもあります。これは、カール・マルクスが資本論の1巻を書き上げた後、2巻、3巻の途中で死去したため、カール・マルクスの親友であるエンゲルスが2巻、3巻を完成させたためです。 カール・マルクスとエンゲルスは、資本主義に対して同じ考えを共有していました。仕事面でも親密な関係を築いていたので、エンゲルスの援助を受けながらカール・マルクスは資本論を研究していました。
カール・マルクスは、アダム・スミスの資本主義が生んだイギリス等の悲惨な労働者を見て資本主義を否定し、社会主義を唱えました。 「労働者が富を生み出す」という点ではアダム・スミスと同じ考えを持っていましたが、資本主義が生み出す多くの資本家は、自分の会社を潰さないようにライバル会社に勝とうとする。その結果、労働者をこき使うようになってしまうため、労働者の残業は増えて疲弊する一方、資本家はどんどん大きくなる、としています。資本主義では経済の中心が「商品」になってしまい、収入の格差も生まれる。これではいずれ所得の低い労働者の不満が高まり、資本主義は崩壊する、としています。 カール・マルクスのこの「資本論」は、多くの社会主義国を生むこととなりました。カール・マルクスを支持したレーニンによってソ連が誕生し、その影響を受けて中国も社会主義化。キューバやベトナムも社会主義国家となりました。が、その後、ソ連の崩壊とともに多くの国は社会主義から脱しました。 ただ、2008年のリーマンショック以後、資本主義でいいのか?との声が高まり、社会主義がまた見直され始めています。
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