本文へスキップ

ケインズ理論の問題点

ケインズ理論の問題点



景気が悪くなればケインズ理論をもとにアメリカが行ったニューディール政策のように、政府が大規模なお金を使って公共事業を増やせば景気がよくなるのですが、ここで一つ問題が出てきやすくなるのです。

それはインフレです。

インフレとは、持続的に物価が上昇することで、供給より需要の方が多い状態を指します。


これまで企業は景気が悪くなれば給料を下げてきました。ですが、労働者は消費者でもあるので、景気が悪くなったからと言ってすぐに給料を減らしてしまえば消費が減り、景気が良くならないと学習したのです。ですから、企業は景気が悪くなったからと言ってすぐには給料を減らさず、それで景気がよくなれば給料を上げました。給料を上げた分は商品を値上げすることによって回収できる・・・と。

ただ、その流れではインフレが加速してしまうという問題点が出てきました。さらにケインズ理論では、政府は国債を発行して大規模なお金を使うので財政赤字が増える、という問題も出てきました。ケインズ理論は、財政赤字は景気がよくなった分の税収で回収できるとしていましたが、実際は政治家が票を集めるために無駄な公共事業を増やしてしまったり、公共事業を行っても思ったような経済効果が出なくなってきて、乗数効果が薄れ、税収では全くまかないきれない状態となってしまったのです。


:姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ


動画で解説ーYouTube−





関連記事









姉妹サイト「株式マーケットデータ」の公式SNSです。



株式マーケットデータは、わかりやすい解説を見ながら投資のデータ分析できるサイトです。他にないデータを数多く揃えており、投資に役立つ情報をお届けしますので、よかったらフォローしてください。






公式Threads(スレッズ)はこちら
公式インスタグラムはこちら













← ニューディール政策(ケインズ理論を採用した例)へ戻る | トップ | ミルトン・フリードマンとはへ進む →


※その他「経済学」に関する記事は以下


経済学を学ぼう


経済の基礎知識

経済とはー経済学を学ぶー

需給(需要と供給)とはー需給ギャップについてー

合理的経済人と行動経済学について

景気とは

景気で変わる消費動向

経済成長率・潜在成長率とは

お金とは何か

金融とは

近代経済学の父 アダム・スミス

アダム・スミスとは

分業すれば国は豊かになるーアダム・スミスー

自由放任◎!ーアダム・スミスーだが市場は失敗することもある

社会主義の父 カール・マルクス

カール・マルクスとは

資本論とはーカール・マルクスー

社会主義とは(共産主義との違い)ーカール・マルクスー




20世紀経済学者代表ケインズ(1)

ジョン・メイナード・ケインズとは

乗数効果とはーケインズー

消費性向・貯蓄性向とはーケインズー

累進課税とは&収入と所得の違いーケインズー

20世紀経済学者代表ケインズ(2)

企業にお金を使わせるにはーケインズー

流動性の罠とはーケインズー

ニューディール政策(ケインズ理論を採用した例)

ケインズ理論の問題点

新社会主義 ミルトン・フリードマン

ミルトン・フリードマンとは

政府に委ねるべきでない施策14項目ーフリードマン−




インフレとデフレについて

インフレとは

インフレが加速すると?ハイパーインフレとは

デノミネーションとは

ジンバブエはどうやってインフレを解消した?

デフレとは

ディスインフレ(ディスインフレーション)とは

財政政策と金融政策

財政政策とは

為替介入とは

金融政策とは

日銀による金利の引き下げ・引き上げ

バブルについて

バブルとは

日本がバブルになったキッカケ

バブル期に日本企業が土地神話をもとに行った財テクとは?

バブル期の空前の株ブームとは

バブル期、しばらく金利を上げれなかったのはなぜ?

なぜ日本のバブルははじけたのか




通貨について

基軸通貨とは

震災の後、なぜ円高になったのか?

リーマン・ショックを振り返る(1)

米国の商業銀行・証券会社・投資銀行とは

サブプライムローンとは

パッケージ商品となったサブプライムローン

リーマン・ショックを振り返る(2)

リーマン・ショックはなぜ起こった?

リーマン・ショックの影響(その後)