乗数効果に影響を与えるのが「消費性向」と「貯蓄性向」です。
消費性向が上がれば乗数効果は上がり、消費性向が下がれば乗数効果は下がります。
消費性向とは
消費性向(読み方:しょうひせいこう|英語:propensity to consume)とは、もらったお金のうち、いくら使うか、ということです。
例えば1万円もらって8000円使うと、消費性向は”0.8”となります。この消費性向が上がれば上がるほど、使う金額が上がれば上がるほど、景気が良いということになります。ですので、消費性向をどう上げるかが景気対策の課題となります。
貯蓄性向とは
貯蓄性向(読み方:ちょちくせいこう|英語:propensity to save)とは、もらったお金のうち、いくら貯蓄するか、ということです。
例えば1万円もらって1万円貯蓄すると、貯蓄性向は”1.0”となります。この場合、もらったお金を全部貯蓄に回してしまったので、消費性向は”0”となります。要するに、貯蓄性向が”1.0”ということは景気対策の効果は全くない、ということになります。よって、貯蓄性向をどう下げるかが景気対策の課題となります。
これらのことから、消費性向を上げて貯蓄性向を下げることが景気対策となります。
では、どうすれば消費性向を上げて貯蓄性向を下げれるのか・・・
そこでケインズは「累進課税」というものを考えました。
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