お金を借りたい人が増えれば(お金を貸したい人が減れば)、金利は上がり、お金を貸したい人が増えれば(お金を借りたい人が減れば)、金利は下がります。これが金利の上げ下げの前提となります。 日本銀行(日銀)が金利を下げたり上げたりするには、「無担保コール翌日物」に介入する方法があります。
日銀は、国が発行した国債を買ってはいけないことになっています。というのも、国が過度に国債を発行してしまって日銀がそれを買ってしまうとインフレになってしまうからです(第一次世界大戦の時のドイツがそれをやってしまい、ハイパーインフレになってしまったことがあります)。ですので、国債は民間の銀行や国民に買ってもらいます。 民間の銀行は、お客さんに預金してもらったお金を企業に貸して運用したいのですが、金利を引き下げなければならないような経済状況というのは不況が進んでいますので、企業はお金を借りようとしません。よって、銀行は預金の金利より金利が高い大量の国債を買う方向へ向かいます。日銀はその大量の国債を買取って金利を下げます。 日銀が大量の国債を買取る時、それを買取るだけのたくさんの紙幣(日本銀行券)を発行します。大量の国債を買取ってもらった銀行は、たくさんのお金を持つことになります。銀行がたくさんのお金を持つということは、お金を貸したい銀行が増えるということですので、民間銀行同士のお金の貸し借りである無担保コール翌日物の金利が下がるのです。
金利を引き上げるのは、金利を引き下げる場合の逆となります。日銀は民間の銀行に国債を買わせます。民間の銀行は国債を買ってお金が少なくなってしまうとお金を貸したい銀行が減りますので、民間銀行同士のお金の貸し借りである無担保コール翌日物の金利が上がるのです。
金融商品に投資する場合に必ず見ておかなければならない「金利」に関する主な記事を集めてみました(姉妹サイト含む)。
:株式投資大百科の記事より(姉妹サイト)
:投資戦略の記事より(姉妹サイト)
:株式マーケットデータより(姉妹サイト)
:初心者のための仮想通貨専門サイトより(姉妹サイト)
姉妹サイト「株式マーケットデータ」の公式SNSです。
株式マーケットデータは、わかりやすい解説を見ながら投資のデータ分析できるサイトです。他にないデータを数多く揃えており、投資に役立つ情報をお届けしますので、よかったらフォローしてください。
公式Threads(スレッズ)はこちら 公式インスタグラムはこちら
← 金融政策とはへ戻る | トップ | バブルとはへ進む →
※その他「経済学」に関する記事は以下
経済の基礎知識
経済とはー経済学を学ぶー
需給(需要と供給)とはー需給ギャップについてー
合理的経済人と行動経済学について
景気とは
景気で変わる消費動向
経済成長率・潜在成長率とは
お金とは何か
金融とは
近代経済学の父 アダム・スミス
アダム・スミスとは
分業すれば国は豊かになるーアダム・スミスー
自由放任◎!ーアダム・スミスーだが市場は失敗することもある
社会主義の父 カール・マルクス
カール・マルクスとは
資本論とはーカール・マルクスー
社会主義とは(共産主義との違い)ーカール・マルクスー
20世紀経済学者代表ケインズ(1)
ジョン・メイナード・ケインズとは
乗数効果とはーケインズー
消費性向・貯蓄性向とはーケインズー
累進課税とは&収入と所得の違いーケインズー
20世紀経済学者代表ケインズ(2)
企業にお金を使わせるにはーケインズー
流動性の罠とはーケインズー
ニューディール政策(ケインズ理論を採用した例)
ケインズ理論の問題点
新社会主義 ミルトン・フリードマン
ミルトン・フリードマンとは
政府に委ねるべきでない施策14項目ーフリードマン−
インフレとデフレについて
インフレとは
インフレが加速すると?ハイパーインフレとは
デノミネーションとは
ジンバブエはどうやってインフレを解消した?
デフレとは
ディスインフレ(ディスインフレーション)とは
財政政策と金融政策
財政政策とは
為替介入とは
金融政策とは
日銀による金利の引き下げ・引き上げ
バブルについて
バブルとは
日本がバブルになったキッカケ
バブル期に日本企業が土地神話をもとに行った財テクとは?
バブル期の空前の株ブームとは
バブル期、しばらく金利を上げれなかったのはなぜ?
なぜ日本のバブルははじけたのか
通貨について
基軸通貨とは
震災の後、なぜ円高になったのか?
リーマン・ショックを振り返る(1)
米国の商業銀行・証券会社・投資銀行とは
サブプライムローンとは
パッケージ商品となったサブプライムローン
リーマン・ショックを振り返る(2)
リーマン・ショックはなぜ起こった?
リーマン・ショックの影響(その後)