刈込平均値とは
刈込平均値(読み方:かりこみへいきんち|英語:trimmed mean)とは、消費者物価指数(CPI)を構成する品目の価格変動分布のうち、1年前と比べて上昇率の高い品目と下落率の高い品目をウェイトベースで10%ずつ控除し(価格が他の品目に比べて極端に変動している品目を集計から外している)、残った品目の価格変動率を加重平均した値のことです。刈込平均値は、消費者物価指数(CPI)と同日に、消費者物価指数(CPI)のデータをもとに日本銀行(日銀)が公表しています。
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刈込平均値の特徴
消費者物価指数(CPI)などの物価指数は、財やサービスの価格情報をウェイト付けして指数化したものであるため、一時的に大きな価格変動をした個々の品目があれば、その影響を受けて一時的に大きく変動することがあります。ゆえに、こういった物価指数から基調的なインフレ率を抽出することは困難です。
これに対して、刈込平均値は価格が他の品目に比べて極端に変動している品目を集計から外している平均値であるため、一時的に大きな価格変動をした個々の品目の影響を受けにくく、基調的なインフレ率が抽出しやすい値とされています。
コア・インフレ指数との違い
消費者物価指数(CPI)を用いて基調的なインフレ率を見る際は、総合指数から一時的に価格変動が大きくなると先験的にみなされる品目を予め控除した「コア・インフレ指数」を用いることが多かったですが、刈込平均値は、一時的に価格変動が大きくなると先験的にみなされる品目を予め控除せず、各時点での個別品目の価格変化率を利用して、他の品目に比べて価格変動が激しい品目を控除することで基調的なインフレ率を抽出しようとするものです。
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