景気動向指数とは
景気動向指数(読み方:けいきどうこうしすう|英語:indexes of business conditions)とは、内閣府が毎月発表する、日本の景気の総合的な指標です。住宅着工数や求人倍率など、景気に敏感な動きをする指標を総合し指数化しており、日本の景気の動向を把握する際に使われます。日本の景気は日本経済に直接影響してきますので、景気動向指数の注目度は非常に高いです。
DIとCI
景気動向指数は、「DI(ディフュージョン・インデックス)」と「CI(コンポジット・インデックス)」の2種類があります(採用されている経済指標はどちらも同じ)。
DI(ディフュージョン・インデックス)は、景気の変化や方向性を見るためのものです。各指標について計数が3カ月前と比べて、増加していれば「拡張(+)」、減少していれば「縮小(ー)、横ばいであれば保合(0)として、以下の式に当てはめて算出されます。
DI=拡張の数+保合の数×0.5/採用の数×100(%) |
CI(コンポジット・インデックス)は、景気の量感を見るためのもので、2008年4月から景気動向指数はCIが中心の形態となりました。それ以前は、景気動向指数といえばDIのことを指すのが一般的でしたが、DIは景気の大きさや量感(テンポ)を見るには適さないため、CIが開発されました。
DI、CIともにそれぞれ「先行・一致・遅行指数」があります。
・先行指数→景気に先行して動く指数
・一致指数→景気に一致して動く指数
・遅行指数→景気に遅れて動く指数
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という特性があります。これらは景気の動きに対していつ反応を示すかで分けられています。
景気動向指数の見方
- 一致指数が、概ね3ヶ月以上50%を上回っていれば、景気は拡張局面であると判断され、
- 一致指数が、概ね3ヶ月以上50%を下回っていれば、景気は後退局面であると判断されます。
先行指数は景気の動きを予測するのに、遅行指数は景気の転換点を確認する時に使われます。
DI累積指数とは
DI累積指数とは、景気動向指数の各系列ごとに一定の計算式で累積した指数です。この山と谷が実際の景気の山と谷と相関性が高いことから、景気の転換点を視覚的に捉えやすい特徴があります。ただ、直接的に景気の変動の大きさや量感(テンポ)を表すものではないので、それを示すCIが重視されやすいです。
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