ISM製造業景況指数(読み方:あいえすえむせいぞうぎょうけいきょうしすう|英語:ISM United States Manufacturing
Purchasing Managers Index)とは、米国(アメリカ)の全米供給管理協会(ISM:Institute for Supply
Management)が発表する、米国企業の景況感を示す指数で、毎月第一営業日に発表される経済指標です。 |
景況感の解説企業の景況感(センチメント)は、今後の景気動向を計るための重要な経済指標です。金融商品の相場は将来を予見して動きますので、景況感の変化は材料視されやすいです。 経済指標の解説経済指標とは、各国政府や中央銀行、経済関連の省庁が発表する経済の統計です。経済指標では、金利や雇用、生産、物価、景況感(センチメント)、消費、貿易収支などが、それぞれ数値化されて発表されます。経済指標はその国の経済状況を示しますので、経済指標はファンダメンタルズ分析の根幹を成すものです。 |
ISM製造業景況指数は、大企業中心のサーベイで輸出企業も多く含んでいるため、米国の国内だけというより、グローバルな景気を反映しやすい特徴があります。
米国10年国債の利回りとの連動性も強い傾向があり、米国10年国債利回りに先行しやすい性質もあります。
加えて、ISM製造業景況指数・ISM非製造業景況指数と米国株の相関関係はおよそ0.7程度と相当高い相関性があり、米国株は公表された結果に敏感に反応する傾向があります。
製造業はGDPの重要な要素ではありませんが、今後の景気や成長の初期的指標です。購買担当者は、需要動向の変化や傾向を評価しているため、今後の景況感を敏感に反映する可能性が高いとされます。
ISM製造業景況指数は、50を景況感の分岐点としており、
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を示します。
また、市場予想の数値と見比べることも重要です。もし、市場の事前の予想値よりISM製造業景況指数の数値がよければ好感されますし、悪ければ失望されます。また、市場の事前の予想値から大きく乖離した数値が出れば、サプライズとして株式市場や為替市場の相場は大きく変動する要因ともなりますので注意が必要です。
通常、事前の予想数値より高ければドル買い要因(ドル高要因)、低ければドル売り要因(ドル安要因)となります。
ドル買い・ドル売りの解説ドル買いとは、外国為替市場において、ドル(米ドル)を買って他国の通貨を売ることです。ドルが買われるということは、他国の通貨に対してドルの価値が高まっている状態ですので「ドル高」となります。通貨ペアの「ドル/円」で言えば、ドルの買い需要が相対的に日本円より高まれば、ドル/円の為替レートは、円安ドル高に推移します。 ドルの価値を示す指標はどんなものがある?ドルの価値を示す指標として「ドルインデックス(ドル指数)」があります。ドルインデックスの推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」で確認することができます(下記にリンク先を貼っておきます)。 |
製造業の景況感を示す指標として、ISM製造業景況指数の他に、マークイット(IHS Markit)が公表している「米国製造業PMI(マークイット製造業PMI:Markit
United States Manufacturing Purchasing Managers Index)」があります。
ISM製造業景況指数は、グローバルな景気を反映しやすい特徴があります。つまり外需の影響を受ける度合いが強い傾向があります。そのため、米国経済の変調を示唆しにくいケースもあります。
一方、米国製造業PMIは、ISM製造業景況指数より調査対象が多く、中小企業も含まれるため、米国の製造業全体を反映しやすいため、ISM製造業景況指数と米国製造業PMIは合わせて見た方がいいです。
米国製造業PMIの解説は「米国製造業PMI(アメリカISM製造業景況指数との違い)」を参照してください。
ISM製造業景況指数の推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認することができます。
米国製造業PMIの推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認することができます。ISM製造業景況指数との比較チャートもありますので参照してください。
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