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RSI

RSI



RSIとは

RSI(Relative Strength Index)とは、株価の売られ過ぎ・買われ過ぎを判断するオシレーター系指標(オシレータ系のテクニカル指標)です。

ボックス相場に適しており、ボックス相場では非常に綺麗に売り買いのシグナルが出るので、逆張りに有効とされています。ただし、相場に大きなトレンドが出ている場合は有効ではありませんので注意が必要です。強いトレンドが出ている場合は、RSIで買われ過ぎor売られ過ぎのシグナルが出ていても、さらに買われ続けるor売られ続けることがあります。

RSIは、DMIパラボリックなど、数々のテクニカル指標を開発した J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア (J. Welles Wilder, Jr.)が考案したテクニカル指標で、オシレーター系指標の代表格として人気が高く多用されています。

「Relative Strength Index」とは、相対的な強さを表す指標という意味で、価格の全体の変動幅に対して、上げ幅がどれだけあるのかを表した指標です。



RSIの計算式

RSI=100-(100÷(1+RS))

  • RS(相対力)=計算期間の値上がり幅の平均÷計算期間の値下がり幅の平均値
  • 計算は終値を用いるのが一般的です。


RSIの設定(パラメーター)

RSIの計算期間は14日が基準となりますが、14日ではシグナルが出にくい場合もありますので、その場合は10日に設定すれば比較的シグナルは出やすくなります。ただし、計算期間を小さくすれば「だまし」も多くなるので注意が必要です。週足であれば10週から15週程度で設定するのが一般的です。

オシレーター系指標は、価格の過去の振れ幅を計算してした指標ですので、計算期間はあまりイジらず、極端な数値を設定しない方がいいです。銘柄のごとの値動きの特徴に合わせて設定するのもいいですが、それより計算期間は一定にして、その間の値動きの反転ポイントのクセを掴む方が妥当です。



RSIの計算式の解説

「値上がり幅」と「値下がり幅」は1日のモメンタム(テクニカル指標)の計算である終値から終値への価格変化の絶対値です。例えば、今日の終値が昨日の終値より高ければ今日は上昇日であり、その終値の差がその日の値上がり幅となります。逆に安ければ今日は下落日であり、その終値の差がその日の値下り幅となります。

「14日のRSI」というのは、14日間の「値上がり幅の平均値÷値下がり幅の平均値」となりますが、もし14日間に9回の上昇日と5回の下落日があったとすれば、9回の上昇の総計は14で割られ、5回の下落の総計も14で割られます。ポイントとなるのは、下落日も絶対値が使われるのでマイナスとはならないことです。すなわち、下落日の値上がり幅は0、上昇日の値下り幅は0となります。



RSIの特徴

RSIは、1978年にJ・ウェルズ・ワイルダー・ジュニアが著書「ワイルダーのテクニカル分析入門」で紹介したもので、モメンタムとは違い、売られ過ぎ・買われ過ぎのレベルに固定した下限と上限があるのが特徴です。RSIは、0%(下限)から100%(上限)の間で推移する指標で、価格の振れ幅の目安をその範囲内で示してくれる所に使いやすさがあります。価格の動きは、上昇や下降に勢いがついたとしても、一時的な調整局面があるので、RSIはどこまで価格が上がれば・下がれば反転するのかの目安を教えてくれる指標です。



RSIの見方と使い方

RSIの一般的な見方は以下です。

  • RSIの数値が、70%以上で買われ過ぎ、30%以下で売られ過ぎと判断され、70%以上で売りシグナル、30%以下で買いシグナルとなります。
    ただし、これはあくまで目安となります。実際に売買する際は、精度をさらに高めるために80%以上で買われ過ぎ、20%以下で売られ過ぎ、とする場合もあります。
  • 50%を中心として、RSIの数値が50%より上であれば上昇局面、下であれば下降局面を示す。

このように、RSIは値動きの反転ポイントを示してくれる指標ですので、逆張りで使うのが一般的ですが、勢いのある上昇・下降局面では通用しない指標でもあります。例えば、RSIが20%に達した所で売られ過ぎと判断して買いポジションを持ったものの、さらに価格が下がれば「だまし」と判断して手仕舞いを考えなければいけません。

ゆえに、RSIを一旦の反転ポイントと意識しながらも、実際のトレードでは、RSIの反転を確認してから仕掛けるか、RSIの水準を意識しながら、移動平均線を併用して、例えば、日足でRSIが20%以下の時にローソク足陽線で5日移動平均線を上抜いてきた時に仕掛ける、といった使い方が効果的になりやすいです。つまり、このやり方は、RSIで売られ過ぎの水準を意識しながら、トレンド系指標である移動平均線でトレンドの転換を確認してから仕掛ける、といった方法になるので、RSIを単体で使うより精度は高まりやすいです。



RSIの逆行現象(ダイバージェンス・コンバージェンス)

オシレーター系指標は、価格のトレンドとオシレーター系指標の方向が反対になるダイバージェンスコンバージェンスの「逆行現象」が起こることがあります。つまり、価格が高値を更新している上昇トレンドなのに、RSIが切り下がっているような状況です(ダイバージェンス)。これは、その上昇トレンドのモメンタム(勢い)が弱まっていることを示し、間もなくそのトレンドが転換することを示しますので、逆張りのシグナルとして使われることが多いです。

ただし、この逆行現象はトレンドの最終段階だけで出現することは稀で、上昇トレンド(下降トレンド)中に頻繁に出現してシグナルを出します。また、そのトレンドが支配的であれば、短期的に機能したとしても多くのだましシグナルとなりやすいので、それだけでトレードの判断をしない方がいいです。
つまり、ダイバージェンスやコンバージェンスを確認してから、短期の移動平均線をローソク足が抜いてきたり、トレンドラインを割る等のトレンドの転換を確認してから仕掛けた方が精度は高まると思います。


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