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逆金融相場とは(見分け方)

逆金融相場とは(見分け方)



逆金融相場とは

逆金融相場(読み方:ぎゃくきんゆうそうば)とは、景気の回復が進行してそれが過熱してくると、過度なインフレ金融商品や不動産への過度な資金流入が起こってバブルを引き起こす恐れがあるため、中央銀行(日本の場合は日本銀行)が金融政策金融緩和を終了したり金融引き締めを行って、それを抑制する局面で株価の下落が始まる時期の相場のことです。逆金融相場は、故浦上邦雄氏が発案した相場サイクルの中の一つです。



相場サイクルとは

金融相場

業績相場

逆金融相場

逆業績相場


相場サイクルとは、上図のような相場の循環のことです(逆業績相場の次は金融相場に戻ります)。

逆金融相場は、その名の通り、金融相場の逆の展開となります。

金融相場では、景気の悪化に対応して中央銀行(日本銀行)が金融政策(金融緩和)を行って景気を立て直そうします。金融緩和を行えば金利が低下し、市中のマネー量が増加(カネ余り)します。それによって景気の回復や企業業績の回復が見込まれますので、投資家はそれを織り込もう株式を買い、株価は上昇へ向かいやすくなります。その時の相場を金融相場と言います。

そして、株式市場の相場は、金融相場から業績相場へと移行します。

金融相場では、金融緩和の効果に株価は反応して上昇していましたが、次は実際に業績が伸びている企業への投資が活発になります。投資家の注目点が変わるのです。業績が伸びている企業の株式が買われ、業績が伸びていない企業の株式は売られやすくなる相場へと移行します。金融相場では全体的に株価は上昇しますが、業績相場では業績が伸びている企業の株式が買われる展開に絞られます。というのも、この時期から金融引き締めが意識されるからです。金融緩和で景気や企業業績が回復すれば、次は金融引き締め(市中のマネー量を減らす)の金融政策に移行することが見込まれるため、投資家は業績の良い企業の株式しか買わなくなるのです。

そして、株式市場の相場は逆金融相場へと移行します。

逆金融相場の時期は、景気が好況である一方、株式市場では株価が天井を打ち、下落が始まる時期となります。業績相場の時期から意識されていた金融引き締め(もしくは金融緩和の終了)がこの時期から始まるため、それを織り込むかたちで株価は下落に転じるのです。景気は好況であるのは良いことなのですが、景気が過熱してくると物価の上昇(インフレ)に歯止めがかからず、バブルを引き起こしかねない状況となりますので、それを抑制するために中央銀行が金融政策によって金利を引き上げにかかります。金利を引き上げると市中のマネー量が減少しますので、株式や不動産への投資が弱まり、マネーの動きが鈍り、物価の上昇が抑制されます。それに伴い、企業業績も先行き鈍化するだろうとの見方から株式は売られ、株価の下落が始まります。この相場を「逆金融相場」と言います。



逆金融相場の見分け方

逆金融相場の時期は、相場が大きく変動する可能性が高いので注意が必要です。これまで金融相場の時期から金融緩和によってマネーが市中に供給されていたものが、一転、金融引き締め(金利の引き上げ)によって市中からマネーが吸い上げられる時期となりますので、中央銀行や政府の対応によっては市場にショック的な動きが出ることもあり注意が必要です。

逆金融相場の時期、株式市場では下落相場入りしていますが、実際の景気は良い状態ですし、企業業績も良い状態なので、投資をする際は細心の注意が必要となります。逆金融相場の時期は、景気後退入りの局面であることは忘れてはいけません。企業業績がいいのだから下がった所が買いだ!と思って押し目買いをしがちになるので注意しましょう。

また、逆金融相場では以下のような傾向がありますので相場を見極めるためにも覚えておきましょう。


@

債券が売られ金利が上昇する。

A

企業のファイナンスが多くなる。

B

景気がよく消費は好調なので、全体の相場が下がっている中でも消費の好調に合わせて業績を伸ばせている小型株は逆行高している。


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