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決算発表時の株価の動き

決算発表時の株価の動き



決算発表時は、様々な需給が交錯するので株価の動きを一概に言うことはできないのですが、決算発表を受けて投資家がどのような動きに出やすいのかを把握しておくと、事前に投資の戦略を立てやすくなりますし、決算発表時の相場が読みやすくなるので、当ページでひと通りその内容を列挙します。相場を見る時の参考にしてください。

ただし、当ページの内容は作成時点において当サイト運営者の頭にある相場の見方について解説しますので、作成後に何か忘れていたことがあれば、後日、加筆・修正する可能性があることは予めご了承ください。また、当ページの内容通りに相場が動く、といったことではありませんので予めご了承ください。

決算の時の株価の動きは下記のページも参照してください。
  →決算発表前の株価の動き
  →決算発表後の株価の動き



決算発表時の株価の動き

決算発表時は全体相場とは違う動きになる

普段、個別銘柄の株価の動きを見る際は、日経平均株価TOPIXなど、株式市場全体の動きを見ながら相場を判断するのが一般的ですが、個別銘柄の決算発表時の株価の動きは、株式市場全体の株価の動きと違う動きとなります。その決算の内容や、個別銘柄独自の需給要因によって株価は動くことになります。

市場予想を上回れば買い、下回れば売りと安易に考えない

株価は市場予想に基づいて推移するのが基本形ですので、決算発表で決算の内容が市場予想を上回れば買い、下回れば売りと考えがちですが、通常、決算発表があった時は、株価は需給中心の相場つきになり、不要に一喜一憂し、右往左往して、すぐには株価への織り込みは進みませんし、主力や大型株業績への先回り買いや売りが入っているため、業績が市場予想を上回っていても株価が下落したり、下回っていても株価が上昇したりします(詳しくは「決算発表前の株価の動き」のページを参照)。決算発表時の株価の動きで今後の方向性はつかめないことがほとんどなので、ここで安易な投資は控えるべきです。基本的に保有株の決算持ち越しは勝率が低いので、決算発表前に利益確定しておいて、決算発表後の株価の方向性を見てから投資するのが賢明です。

決算発表前に売り込まれている銘柄に注目

決算発表前に売り込まれている銘柄は、決算発表時に「出尽くし」でショートカバー(売りの買戻し)が入り、株価が上昇することがあります。短期的な株価上昇を狙うなら注目しておいてもよいでしょう。ただし、基本的に業績が悪くて売り込まれている銘柄と推察できますので、上値はまず狙えませんし、スキャルピングデイトレードなど超短期売買での買い以外はリスクが高いです。また、業績が悪い銘柄は、さらに業績の悪い決算を出しやすい傾向がありますので、方向性を間違えた時は迷わずすぐに損切りしなければなりません。よって、こういった投資は超短期で売買できて損切りの技術が身に付いている方のみの投資と言えます。

2流・3流の銘柄に注目

主力や大型株は上記の通り、決算発表前に先回り買いや売りが入るため、決算発表で出尽くしの動きが出やすいですが、2流・3流の中型株や小型株は、先回り買いや売りが入っていないことが多いため、決算の内容が良ければ素直に買われたり、悪ければ素直に売られたりしやすいです。相場が読みやすいので注目しておくとよいでしょう。

第1四半期決算に注目

第1四半期決算の決算発表は、より注目して見ておきましょう。第1四半期決算で良い業績を上げている企業は、外部環境の変化や突発的な事象の有無によりますが、その期の業績が堅調になる可能性が高く、株価も堅調に推移しやすいので投資妙味がある銘柄となりやすいです。

中間決算の内容は要注意

企業は中間決算の時点で通期の業績見通しを変更することが多いので、その内容を注意して見ておく必要があります。また、中間決算や第3四半期決算以降、株価は来期を見据えた動きに転換しやすいので、外部環境の変化や業績の変化率を意識しながら、今後投資妙味があるかないか判断しなくてはなりません。業績とチャートを見て、株価の方向性をしっかり読みとってから投資判断するようにしましょう。基本的には第1四半期決算と中間決算の「上期」の業績が悪い企業は、一年を通して業績がよくなることはほとんどありませんので、ここで業績が悪かった銘柄は素直に損切るのが賢明でしょう。

期待値が高過ぎる銘柄は注意!

決算の内容が市場予想と比べても良い状態で、業績の上方修正もあった、しかも、決算発表前から売られていた銘柄が決算発表後さらに下がる、ということがあります。これは事前の期待値が高過ぎる銘柄に出やすい売りで、こういった銘柄は決算が良くても悪くても事前に買われ過ぎていたため、売り圧力が強まりますので注意が必要です。

決算が悪い銘柄は売り圧力大

決算で業績が悪かった銘柄は、売り圧力が強まります。ポジションを外したい投資家が殺到するので、株価の大幅下落につながりやすくなります。

先行きの業績が悪化しそうならバリエーションは機能しなくなる

決算で先行きの業績が悪化しそうなら、株価はPERPBRのようなバリュエーションに関係なく下落していきます。こういった場合に「株価が下落してPERが割安になったから買い」「PBRが割安になったから買い」とする投資家がいますが、こういった投資は失敗する可能性が非常に高くなりますので注意が必要です。先行きに不安がある銘柄はバリエーションは機能しませんので、できるだけ素早い損切りをして、保有株を現金化しておくことが大切です。

トヨタの決算に注目

日本企業の決算発表は、決算発表時期に数週間かけて多くの企業が行いますが、特に注目しておきたいのが「トヨタの決算」です。株式市場全体の相場を見る場合、トヨタの決算発表があった時点で、全体としては「出尽くし」の相場となりやすいので注意が必要です。日本の株式市場は世界景気の影響を受けますので、外部環境によって異なりますが、決算発表時期はトヨタの決算を境として相場つきが変化しやすいので注意して見ておくようにしましょう。


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