MACDの特徴
MACDは、日本語訳で「移動平均」という言葉が使われていますが、通常の移動平均を使うのではなく、指数平滑移動平均を使っている所に特徴があります。
MACDは、長い期間の指数平滑移動平均と、短い期間の指数平滑移動平均を求めて、短期のものから長期のものを引いた値です。また、MACDで売買判断をする場合は、「シグナル」と呼ばれる補助線を利用することになりますが、シグナルは、MACDを移動平均するか、指数平滑移動平均して求めます。
設定(パラメーター)
MACDは、長い期間の指数平滑移動平均と、短い期間の指数平滑移動平均を求めて、短期のものから長期のものを引いた値ですが、長い期間は26日の指数平滑移動平均を使い、短い期間は12日の指数平滑移動平均を使うのが一般的です(長い期間を20日、短い期間を5日とすることも多いです)。
シグナルは、9日の指数平滑移動平均を使うのが一般的です。
ただし、この計算期間が必ず有効ということではなく、個々の銘柄に合わせて計算期間を変えることもありますが、計算期間を長くし過ぎてしまうと、指標と価格の反転ポイントが離れてしまうので、長くし過ぎないことが大切です。
MACDの見方と使い方
MACDは、「MACD」と「シグナル」という2本のラインで売買タイミングを判断しますが、「MACD」は「早いタイミングで相場に反応するライン」、シグナルは「MACDより遅れて動くライン」という特徴があります。MACDは、この2本のラインから買いと売りのシグナルと判断し、短期のトレンドを判断します。
MACDの見方と使い方は以下です。
- マイナス圏(ゼロラインより下)で、「MACD」が「シグナル」を下から上に抜けた時が買いシグナルとなります。突き抜ける傾きが急であるほどそのトレンドは強く信用度は高くなります。
- プラス圏(ゼロラインより上)で、「MACD」が「シグナル」を上から下に抜けた時が売りシグナルとなります。突き抜ける傾きが急であるほどそのトレンドは強く信用度は高くなります。
- 過去、上昇した時と下降した時に、最も頻繁に反転した水準を参考にして、逆張りのシグナルとする。
MACDは、移動平均線より相場に反応する速度が速いので、短期売買で使われることが多いテクニカル指標です。ただし、「だまし」も多いので、他のテクニカル指標と併用するのが一般的です。また、MACDはトレンドの流れに乗れると効果を発揮しますが、トレンドがはっきりしない時は有効でないことが多いです。
→参考:MACDの使い方@(モメンタムの転換を見る)
MACDを使ったトレード
MACDを使った実際のトレードの方法(仕掛けのタイミング・損切りのポイント・だましの判定等)は、姉妹サイト「投資戦略」の「charTrade(トレード手法)」で詳しく解説していますので、参考にしてください。
動画で解説ーYouTubeー
→1から学ぶテクニカル指標(姉妹サイト「投資戦略」より)
1から学ぶテクニカル指標
姉妹サイト「投資戦略」の「charTrade(トレード手法)」のページに、「1から学ぶテクニカル指標」を追加しました。
「1から学ぶテクニカル指標」とは、価格の動きに合わせて買いシグナルや売りシグナルを出してくれるテクニカル指標を、1から順に学んでいける解説記事です(動画解説もあります)。
数多くあるテクニカル指標ですが、どんな場面でどう使えばいいのか、いいシグナルってどんなのがあるのか、設定(パラメーター)はどうすればいいのか、テクニカル指標は組み合わせて使えって言うけど、何を組み合わせればいいのか等を、1から順に学べます。相場の話も交えながら解説していきますので、初心者の方はもちろん、中・上級者の方も参考にしていただければと思います。
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テクニカル分析に基づいた実際のトレードは、姉妹サイト「投資戦略」で紹介しているトレード手法「charTrade(チャートレード)」を参考にしてください。姉妹サイト「投資戦略」では、筆者の実際のトレードも紹介しています。
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