法人実効税率とは法人実効税率(読み方:ほうじんじっこうぜいりつ|英語:effective corporate tax rates)とは、法人(法律的に自然人と同じ人格が認められ権利と義務の主体となれる人。企業 や労働組合、私立学校、神社などがそれにあたる)が、国に納める法人税だけでなく、法人事業税(地方自治体に支払う税)や法人住民税を含めて法人が得た利益に課税される税の実質的な負担率のことです。 |
法人実効税率が引き下げられると、企業(法人)の税負担が減るので、経済の活性化につながりやすくなります。企業は設備投資をしやすくなりますし、従業員への給料も増やしやすくなります。従業員の給料が増えると消費が増えやすくなりますので、相対的にモノやサービスが売れるようになります。モノやサービスが売れるようになるということは需要が増えるということなので、その需要に応えるために企業は設備投資を積極的に行って供給を増やし、モノやサービスをたくさん売れるようにします。それによって企業の収益は上がりやすくなり、さらに賃上げや設備投資がしやすくなる、といった具合に、経済に好循環が生まれやすくなります。
また、法人実効税率の引き下げによって企業の税負担が減ると、日本企業が海外へ流出する抑止力にもなりますし、海外企業にとっては税負担が減った日本への魅力が高まる、といった効果も期待できます。また、日本国内で稼ぐ企業が増えれば、それだけ税収が増える、といった効果も期待できるようになります。
ただし、法人実効税率引き下げには、財源の確保が必要となります。
2016年度からの日本の法人実効税率引き下げでは、外形標準課税の拡大と政策減税見直しでその財源を確保。外形課税は、資本金1億円超の大企業(赤字企業含む)を対象としています。外形課税は法人事業税の37.5%を占めていますので、その部分に関しては財源確保のため拡大されることとなります。よって、赤字企業にとっては税負担が増し、業績が好調の企業にとっては減税の効果があります(外形標準課税は、給与の総額や支払利子の利益以外の税なので、外形標準課税を上げても法人実効税率は上がりません)。
政策減税見直しでは、生産性の高い設備へ投資した企業への減税縮小や、設備投資してすくに費用を計上すれば法人税の支払いを圧縮できていた減価償却制度の「定率法」も見直され、定率法適用の設備が減らされる、などがあります。
これらのことから、この法人実効税率引き下げによって実質的にどれだけ経済に好循環が生まれるかが注目のポイントとなります。
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