タックスヘイブンで課税回避している企業への課税が強化されると？

タックスヘイブンで課税回避している企業への課税が強化されると？CONCEPT

タックスヘイブン（租税回避地）

タックスヘイブンとは

タックスヘイブンとは、税金（法人税など）を意図的に極端に低くしている国や地域のことです。基幹産業が少なく、外貨を獲得しにくい国や地域が多いのが特徴で、税金を極端に低くすることで外国の企業や富裕層の資産を集めることを目的としています。

外国の企業とっては、タックスヘイブンにペーパーカンパニー（登記上の企業、つまり書類上だけの企業）を作って資産を移しておけば税金の負担を減らすことができる、というメリットがあります。

ただし、本国の監視も緩いため、タックスヘイブンでは企業や富裕層の行き過ぎた課税回避や節税対策、不正会計の温床となっており、OECD（経済協力開発機構）やG20、また、タックスヘイブンに大企業や富裕層が流れ、税収が減る先進国などはそういった企業への課税を強化しようとしています。

※パナマ文書に関する解説は「パナマ文書とは」のページを参照。

課税が強化されると？

タックスヘイブンで課税を回避している企業への課税が強化されれば、日本企業にとってはメリットとなりやすくなります。というのも、タックスヘイブンを使って課税を回避をしている日本企業は、外国の企業に比べて比較的少ないとされていますので、外国の企業との税金面での不利益の差が減って日本企業にとっては有利に働きやすいとされています。

また、課税が強化されれば、世界的に活躍していてタックスヘイブンで課税を回避している大企業をもつ国は、その分の税収が増えることとなります。逆に、タックスヘイブンで課税を回避していた大企業は、節税策を失うことになります。

：姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ