前ページで解説しましたが、基本的に消費増税が決まれば株式は売りです。デフレ圧力が高まって円高要因となりますので、買いは控えるのが一般的な考え方です。株価は半年先を占う形で推移しますので、消費増税される半年前(もしくはもっと前)からは、株価はいつ下降トレンドが発生してもおかしくないと認識しておくべきです。また、需給によって相場が乱高下しやすくなりますので、より注意が必要となります。消費増税が開始される1年前からその影響が出てくるかもしれない、と見ておいても早くはないでしょ う。ただし、前ページに記載した通り、消費増税に対する政策によっては様々な相場が形成されやすくなりますので、適宜判断する必要があります。 |
消費税が増税されると、同じものを買うにも余計に税金が取られることになるので、「増税される前に買っておきたい」という「駆け込み」の消費行動が増えます。駆け込みの需要は、高額な商品であればあるほど多くなるので、自動車や住宅、不動産などの需要が増えやすく なります。よって、それらに関連する企業の業績は、消費増税前に好調に推移しやすくなります。それによって株価は上昇しやすくなりますが、基本的に駆け込み需要では無駄に利益がかさ上げされるため、消費増税後はその反動で利益が減少しやすくなります。よって、ガクッと株価が下落することが予想されます。その利益の減少を株価はいつ織り込むか、消費増税の半年前から織り込む可能性もありますし、1年前から織り込む可能性もあります。よって、消費増税前の株式投資は危険をはらむことになりますので、手控えが賢明と考えておいた方がいいでしょう。
消費増税は消費や景気へのインパクトが大きい税制なので、景気の状況によっては消費増税の実施に慎重になることも考えられます。事実、消費増税が延期されたこともあります。もし、消費増税が決まらなければ、株式は売りの判断をするのが基本形です。
というのも、外国人投資家は日本に増税してもらいたいと思っているからです。日本は借金が多すぎるので、税収を増やして財政を安定させて、安心できる投資先となってもらいたいと思っています。海外に比べ日本の消費税はまだ安いので、上げないとダメだと思っています。IMFからも度々日本は消費増税すべきだと指摘されています。
消費増税をすれば景気が悪化しますので、外国人投資家も売りで反応することが考えられますが、長期的には増税して税収を増やして国の財政を安定させることには賛成の立場です。その消費増税を「やらない」となれば、国の財政が悪化すると判断され、株式は売りの判断となってしまうのです。また、国内の投資家も売りの判断をしやすくなります。というのも、増税できないほど景気が悪いのか、となりますし、そもそも「やる」と言っていたのに「やらない」となれば信用問題に
なりますので、この場合も売られやすくなると考えるのが妥当です。
よって、前ページの解説と合わせると、消費増税は決まっても決まらなくても売り材料と考えるのが基本です。
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