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ジャスダックの見方と特徴・スタンダードとグロースの違いをわかりやすく解説

JASDAQ(ジャスダック)

JASDAQ(ジャスダック)とは

JASDAQ(読み方:ジャスダック|略称:JQ)とは、東京証券取引所(東証)が運営するベンチャー企業(新興企業)向けの株式市場新興市場)です。主に個人投資家主体の市場となっており、現在、JASDAQの市場規模は東証二部より大きくなっています。






東京証券取引所

東京証券取引所(とうきょうしょうけんとりひきじょ)とは、「東証(とうしょう)」と略される、1949年に設立され、2001年に株式会社(株式を発行して資金調達し、その資金で事業を行う会社)化された日本国内最大規模の証券取引所です。

東京証券取引所の株式市場は、上場基準ごとに「東証一部」「東証二部」「マザーズ」があります。上場基準は「東証一部」が最も厳しく、「東証二部」「マザーズ」と続きます。

東京証券取引所には、公社債市場もあります。公社債とは、国債と地方債の公債や社債といった債券の総称です。


ベンチャー企業とは

ベンチャー企業(べんちゃーきぎょう)とは、新しい要素があって、既存の企業にはないことをする中小企業のことです。ベンチャー企業は「新興企業(しんこうきぎょう)」とも呼ばれています。

ベンチャー企業は、事業をはじめてから軌道に載せるまでが「スタートアップ段階」です。ベンチャー企業がスタートアップ段階で資金を集めることは困難で、この段階での主な出資者となるのはベンチャーキャピタルです。1つのファンドの期間は原則10年で、この期間にベンチャー企業が株式を公開できればベンチャーキャピタルは大きなキャピタルゲインを得ることができます。ただし、日本の場合、日本のベンチャーキャピタルは出資する段階が遅く、株式を公開できる見込みがたってからでないと出資してくれないことが多いので、実際のベンチャー企業は、スタートアップ段階で自己資金を使うか借金をして経営していることが多いです。


ユニコーン企業との違い

非上場企業であるものの、企業価値が10億ドル以上と試算されているベンチャー企業を「ユニコーン企業」といいます。ユニコーンのように稀で、巨額の利益をもたらす可能性がある企業、という意味で名付けられました。ただし、実際の企業価値を算出するのは難解で、企業関係者や投資家も理解できない部分があり、実際の企業価値は、試算されている企業価値より低い傾向もあります。


新興市場とは

新興市場(しんこうしじょう)とは、成長力や将来性で潜在力があるものの、創業間もないことなどを理由として実績が十分でないベンチャー企業などに対して、資金調達の場を提供するために設立された株式市場です。

日本では、「JASDAQ(ジャスダック)」、「マザーズ」、福岡証券取引所の「Q-Board(キューボード)」、札幌証券取引所の「アンビシャス」があります。

新興市場は、上場基準が東証一部市場などと比べて緩く、新興市場の銘柄は業績の変動が大きい、時価総額が小さい、流動性が低い銘柄が多いのが特徴です。そのため株価の値動きが荒く、リスクの高い市場です。






JASDAQの特徴

JASDAQは、JASDAQの時価総額上位5社の値動きがJASDAQ指数に大きな影響を与えます。JASDAQは出来高の少ない銘柄が多く、値動きが軽いのが特徴で、トレンドが比較的長く続きやすい傾向があります。ただし、JASDAQでは株価が割高になっている銘柄も多いので、JASDAQ銘柄に投資する際は注意が必要です。


JASDAQスタンダードとJASDAQグロースの違い

JASDAQには、「JASDAQスタンダード」と「JASDAQグロース」の2つの市場があります。 JASDAQスタンダードは、過去の利益額や実績、存続性が一定基準を超えた企業が対象で、JASDAQグロースは、過去の実績ではなく、将来の成長の可能性がある企業が対象の市場です。

JASDAQスタンダードとJASDAQグロースの市場には、それぞれ「JASDAQスタンダード指数」と「JASDAQグロース指数」という株価指数があります。そして、その両方を合算した株価指数として「JASDAQ指数」があります。


株価指数とは

株価指数(かぶかしすう)とは、株式市場全体の相場を表すために、複数の銘柄の株価をある一定の計算方法で総合し指数化したものです。

株価指数は、株式市場の代表的な銘柄を選択して算出されるものや、株式市場全体の時価総額から算出するものなどがあります。前者の代表格は日経平均株価で、後者の代表格はTOPIXです。株価指数の算出は、新聞社や金融機関、情報提供会社などが行っています。


JASDAQの歴史

JASDAQはかつては「株式会社ジャスダック証券取引所」が運営法人でしたが、同法人は2010年4月1日付けで大阪証券取引所と合併して消滅しました。2010年10月12日からは旧JASDAQと大阪証券取引所の新興企業向けの市場だったヘラクレス、NEOの合計3市場を統合して「新JASDAQ市場」としてリニューアルされました。新JASDAQは「スタンダード市場」と「グロース市場」の2部構成となりましたが、これは旧ヘラクレス市場の形式をそのまま引き継いだものです。そして、その後に東京証券取引所に運営が移管されました。


JASDAQ平均の推移

JASDAQ市場に上場している日本銀行整理銘柄REIT外国株を除く、JASDAQ市場上場全銘柄の単純平均を、日経平均株価の算出方法と同様の計算方法で修正平均にした「JASDAQ平均(日経ジャスダック平均株価)」のこれまでの推移は、当サイトの姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます。


ジャスダックのPER・EPS・PBRの推移

ジャスダックのPER・EPS・PBRの推移は、当サイトの姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます。


上場とは

上場(じょうじょう)とは、株式などの有価証券やデリバティブ商品を取引所で売買できるようにすることです。上場するには、取引所の審査を受ける必要があります。株式会社が株式を上場することによって、その株式を一般の投資家が売買できるようになります。その売買できるようになる瞬間を「上場」といいます。

東証一部は、上場基準が厳しいため、その上場基準を満たした会社は社会的信用が高まります。それによって、銀行から融資が受けやすくなり、認知度の向上から優秀な人材も集まりやすくなります。また、株式を上場させて資金調達できるメリットもあります。ただし、上場すれば一般の投資家がその株式に投資できるようになるため、ディスクロージャー(投資家保護を目的に企業に関する重要な情報を利害関係者に開示すること)の義務が課せられますし、誰が株主になるかもわからず、一定以上の株式を買い占められた場合は経営権を失うこともあります。また、株主は1株につき1票の議決権(株主総会で会社からの説明を受けたり、決議事項に賛否を表明する権利)を持つことになるため、多くの株式を持っている投資家の意見に経営が左右されます。






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