逆日歩とは売り注文が多く売建玉が増え過ぎてしまった銘柄は、 株が不足してしまうことがあります。株が不足すると買い方から株を借りてこなければならないので、追加で費用が発生することになります。これを「逆日歩(読み方:ぎゃくひぶ|英語:backwardation)」と言います。 |
手掛けた銘柄に逆日歩がつくと、売り方は逆日歩を支払わなければなりません(この場合、売り方全員が逆日歩を負担しなければなりません)。逆に、買い方は逆日歩を受取ることが出来ます(逆日歩は制度信用取引のみにかかり、一般信用取引にはかかりません)。
逆日歩は1日ごと1株単位でかかってきます。逆日歩は受渡日を基準に決まり、カレンダーベースで日数が計算されます。証券会社の営業日ベースで計算されるわけではないので注意が必要です。逆日歩は、言わば金利ですので、カレンダーベースとなるのです。
例えば、火曜日に信用売りをしたとして逆日歩がつき、翌週の水曜日に手仕舞い(決済)したケースを考えてみます。
逆日歩は受渡日を基準に決まりますので、この信用売りの建玉は、金曜日から月曜日まで保有していたことになります。ここで注意しなければならないのは、逆日歩はカレンダーベースですので、土曜日と日曜日の分も逆日歩を支払うことになるということです。ただし、月曜日は決済日ですので月曜日分にはかかりません。
なお、土曜日と日曜日の逆日歩は、金曜日の逆日歩が適用されます。
発行済株式数の少ない銘柄や浮動株の数が少ない銘柄は、株不足になりやすいため、逆日歩がつきやすいです。つまり、浮動株比率が低い銘柄は逆日歩がつきやすいです。浮動株比率が低いということは、株式市場に流通している株式数が少ないということです。
浮動株比率が低いということは、それだけ株式市場で株式が品薄になるリスクが高いということです。株不足が起こりやすいのです。株不足になると、その銘柄に信用売りが増えた場合、証券金融会社は機関投資家などに品貸料を支払って株式を調達しなければならなくなります。それによって貸株の需給がひっ迫して逆日歩が跳ね上がりやすくなるので注意が必要です。ですので、浮動株比率が低い銘柄は、流通している株式数が少ないため、信用売りは買戻しが難しくなるリスクもありますし、逆日歩もつきやすいので、信用売りをする場合は、浮動株比率を特に注意してみておく必要があります。
逆日歩がつくと負担が大きくなるため、売り方は逃げやすくなり、売建玉を返済するために買いを入れやすくなります(買戻し)。その場合、株価が反発しやすくなります。
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