企業を買収する際、買収する企業は、買収される企業の株を時価純資産額より高い株価で買い取ることが一般的です。例えば、時価純資産額が50億円の企業を110億円で買収した場合、60億円分は買収される企業のブランドや顧客、ノウハウを 無形固定資産である「のれん代(読み方:のれんだい|英語:goodwill)」として買ったことになります。これがのれん代です。要するに、のれんとは、買収する企業のブランドや顧客やノウハウなど将来にわたる収益力を指すのです。 |
被買収企業とは・買収企業とは被買収企業(読み方:ひばいしゅうきぎょう)とは、買収される企業のことで。売り手のことを指します。 |
のれん代は、日本の会計原則で20年以内に全額償却しなければなりません。上記の例の場合だと、60億円ののれん代を20年で償却しなければならないので、毎年3億円の償却費がかかってきます。
のれん代は、買収する企業は、買収される企業の株を、時価純資産額より高い株価で買い取ることですが、逆のれん代は時価純資産額より低い株価で買い取ることを言います。例えば、時価純資産額が50億円の企業を30億円で買収する場合がそれにあたります。この場合、差額の20億円分は「逆のれん代」として買収する企業の負債に計上されることになります。 |
逆のれん代の償却は、通常5年程度で償却されます。20億円分の逆のれん代を5年で償却するとなると、年4億円の利益が発生することになります。
「のれん」をもっと解説のれんは、企業結合会計のバーチェス法では、買収額と被買収企業の資産の時価評価額の差額をのれんとして計上することになります。 |
のれんは、固定資産と同様に減損されることがあります。例えば、のれんから得られる将来の成果の現在価値と簿価を比べて、現在価値が簿価を下回る時に減損損失と認められます。その場合、のれんの簿価を現在価値に切り下げることになります。
ただ、国際会計基準IFRSでは、のれんは償却されず、その簿価が回収可能額を下回った場合だけ減損処理することになります。
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