ナスダック(英語:NASDAQ|National Association of Securities Dealers Automated Quotations)とは、アメリカ合衆国のベンチャー企業(新興企業)向けの株式市場のことです。ベンチャー企業向けの株式市場としては世界最大。1971年から開始された市場で、当初は世界初の電子株式市場(コンピュータシステムのみの証券取引市場)として注目を集めた市場です。 |
ナスダックの 取引時間は、現地の時刻(東部)で、9:30から16:00、日本時間では23:30から6:00(夏時間(サマータイム)の時期は、22:30から5:00)となっています。ナスダックは、日本で言えばJASDAQ(ジャスダック)にあたる市場です。そもそもJASDAQは、当初「NASDAQ JAPAN」という名称でした。
ベンチャー企業ベンチャー企業(べんちゃーきぎょう)とは、新しい要素があって、既存の企業にはないことをする中小企業のことです。ベンチャー企業は「新興企業(しんこうきぎょう)」とも呼ばれています。 ユニコーン企業との違い非上場企業であるものの、企業価値が10億ドル以上と試算されているベンチャー企業を「ユニコーン企業」といいます。ユニコーンのように稀で、巨額の利益をもたらす可能性がある企業、という意味で名付けられました。ただし、実際の企業価値を算出するのは難解で、企業関係者や投資家も理解できない部分があり、実際の企業価値は、試算されている企業価値より低い傾向もあります。 証券取引所証券取引所(しょうけんとりひきじょ)とは、株式や債券などの有価証券やその派生商品を売買注文が集まる場所です。日本では東京証券取引所(東証)、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所があります。大阪証券取引所は東証と経営統合してデリバティブ取引所に転換しました。このうち、東証が全体の株式の売買代金の約90%を占めています。 有価証券証券(しょうけん)とは、財産上の権利を表す証書です。証券は、一定の権利と義務・法律上の効力を持っている金融商品取引法の「金融商品」にあたります。財産的価値がある株式や債券などを「有価証券(ゆうかしょうけん)」といいます。 金融商品金融商品(きんゆうしょうひん)とは、預金や保険、株式、投資信託、外国為替、債券、またそこから派生したデリバティブなど、銀行や保険会社、証券会社などが扱う商品です。 気配値気配値(けはいね)とは、証券取引所に入っている売買の注文状況をまとめた一覧表です。以前、気配値は黒板に注文状況が書き込まれていたため、気配値は「板(いた)」とも呼ばれています。「板気配(いたけはい)」と呼ばれることもあります。 気配値は、現在証券取引所に入っている買いと売りの指値注文が示されています。指値注文が入っている価格のことを「気配値(けはいね)」あるいは「気配(けはい)」といい、買い注文の気配を「買い気配」、売り注文の気配を「売り気配」といいます。それぞれ「株数」が表示されます。 |
ナスダックはNYダウと同様に、アメリカ合衆国の代表的な株式市場です。ナスダックに上場するアメリカ合衆国と、アメリカ合衆国以外の全上場銘柄で構成される時価総額加重平均指数である「ナスダック総合指数(NASDAQ総合指数|英語:NASDAQ composite index)」は、世界中に注目されています。
上場上場(じょうじょう)とは、株式などの有価証券やデリバティブ商品を取引所で売買できるようにすることです。上場するには、取引所の審査を受ける必要があります。株式会社が株式を上場することによって、その株式を一般の投資家が売買できるようになります。その売買できるようになる瞬間を「上場」といいます。 時価総額加重平均時価総額加重平均(じかそうがくかじゅうへいきん)とは、対象となる組み入れ銘柄の時価総額合計を、基準とする一定時点の時価総額の合計で割ったものです。世界の株価指数(複数の銘柄の株価をある一定の計算方法で総合し指数化したもの)の多くが時価総額加重平均を採用しています。
NYダウや日本を代表する株価指数である日経平均株価は、単純平均の株価指数です。単純平均とは、対象となる銘柄の株価合計を銘柄数で割って算出される平均株価です。 |
ナスダックは新興市場ですので、リスクが高く、個人主体のハイテクの銘柄が中心の市場です。ナスダックは日本株との連動性が高いとされていますので、NYダウ同様、日本株を見る際は、その動向を常にチェックしておく必要があります。
新興市場新興市場(しんこうしじょう)とは、成長力や将来性で潜在力があるものの、創業間もないなどの理由で実績が十分でないベンチャー企業に対し、資金調達の場を提供するために創設された市場のことを言います。 資金調達企業は「運転資金」と「設備資金」を必要としています。運転資金とは、原材料費や従業員の給与など、短期的な資金です。設備資金とは、工場や機械、装置など、企業の設備に必要な長期的な資金です。 流動性流動性(りゅうどうせい)とは、取引量や制約条件による「売買のしやすさ」です。 |
1990年代後半のアメリカのインターネット普及に伴い、IT関連の新興企業が次々にナスダックに上場しました。その中には、ヤフーやアマゾンなど急成長を遂げた企業も含まれており、ナスダック総合指数は上昇を続けました。2000年3月には当時の史上最高水準である5,000ポイントをつけました。ただ、その直後に株価が急落、一旦回復したものの下落は止まらず半値以下まで下がりました。これは、IT関連企業への過剰な期待によって持ち上げられた結果起こったもので、実体以上に株価が高騰した「バブル」だったと見られています。この一連の株価の動きを「ITバブル(ネットバブル)」といいます。
ナスダックのこれまでの推移や、NASDAQ100(ナスダック100指数)のPER(株価収益率)、配当利回りの推移は、当サイトの姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます。
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