信用残とは信用残(読み方:しんようざん|英語:Outstanding balances of margin trading)とは、「信用取引残高」の略で、信用取引の売買の残高の合計のことです。信用取引の売買の残高「信用残」には、「信用買残と「信用売残」があります。 |
信用買残とは信用買残(読み方:しんようかいざん|英語:Outstanding purchases on margin)とは、信用取引によって買い付けたものが、まだ決済されずに残っている状態のものです。 信用売残とは信用売残(読み方:しんよううりざん|英語:Outstanding sales on margin)とは、信用取引によって信用売り(空売り)したものが、まだ決済されずに残っている状態のものです。この信用買残と信用売残は、需給や株価に関係してくるので、以下で見方を紹介します。 |
東京市場と名古屋市場の二市場の信用残(制度信用と一般信用)の推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます。データは毎週第2営業日に更新されます。
信用買残が増えるということは、信用取引を使ってでも買いたい人が増えているということなので、目先、上昇を予想する人が多いということになります。値上がりすると思っているからこそ買い残高を増やしていると考えることができます。ただし、信用取引で買ったものは返済しなければならないので、将来的には売り圧力になります。
一方、信用買残が増える、つまり信用買いをしている人が増えているにも関わらず、なかなか株価が値上がりしなかった場合はどうでしょうか?
信用取引には信用期日があって、制度信用取引や一般信用取引に関わらず反対売買をして決済しなければならない期限が決まっています。そのため、信用取引で買建てしているものが損失を被ってしまうと、早く売却して損失を確定しようとします。その結果、売り圧力が強まって値下がりする要因ともなります。現物の株式の取引の場合は、例え損失を被っても持ち続けることができますが、信用取引の場合は反対売買しなければいけない期限が決まっていますので、その点で大きな違いがあります。
また、株価が値下がりした後の戻りの局面(一旦の上昇局面)でも、信用買いの返済売りが予想されますので、株価の戻りが鈍くなりやすいとも考えられます。
これらのことから、信用買残は以下のような見方をするのが一般的です。
信用売残が増えるということは、信用取引を使ってでも売りたい人が増えているということなので、目先、下落を予想する人が多いということです。値下がりすると思っているからこそ売り残高を増やしていると考えることができます。ただし、信用取引で売ったものは返済しなければならないので、将来的には買い圧力になります。
一方、信用売残が増える、つまり信用売り(空売り)をしている人が増えているにも関わらず、なかなか株価が値下がりしなかった場合はどうでしょうか?
信用売残が増えているにも関わらず株価が値下がりせず上昇した場合、信用売りをしている投資家は損失を被ることになりますので、損失が膨らむ前に買戻しを行って損切りしやすくなります。ゆえに株価は上昇しやすくなります。株価の上昇に耐えられず、買戻しが入る相場を「踏み上げ相場」と言います。信用売残が大きく膨らんでいる時に株価が上昇すれば踏み上げはより大きなものとなり、買戻しの圧力が高まって株価上昇要因となります。
これらのことから、信用売残は以下のような見方をするのが一般的です。
信用残(信用取引残高)は、証券取引所が発表しているものと、日本証券金融が発表しているものがあります。
証券取引所が発表している信用残は姉妹サイト「株式マーケットデータ」で確認できますので、以下で紹介します。
日本証券金融が発表しているものは「日証残(日証金貸借残高)」といいます。その解説は「日証残と信用情報の見方」で解説していますので参考にしてください。
さて、この2つの信用残の違いですが、証券取引所が発表している信用残は、週1回更新されますので、速報性に欠けますが多くの投資家が見ている信用残です。
一方、日証残の方は毎日発表されますので、速報性でメリットがあります。ただし、各証券会社が自社内で相殺できなかった融資残高と貸株残高のみ公表されるというデメリットがあります。詳しくは「日証残と信用情報の見方」で解説していますが、つまり信用取引全体の状況は示していないということです。
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