損益分岐点(読み方:そんえきぶんきてん|英語:BEP/break-even point)とは、収支が±0となる採算点のことで、費用をちょうど回収できる売上高のことです。つまり、利益がゼロとなる売上高で「損益分岐点売上高」とも呼ばれています。 |
損益分岐点は、以下の計算式でもとめることができます。
損益分岐点=固定費/(1−(変動費/売上高)) |
※固定費とは、人件費や減価償却費。
※変動費とは、材料費など、売上高に比例して発生する費用。
損益分岐点を分析することを「損益分岐点分析(そんえきぶんきてんぶんせき)」といいますが、損益分岐点分析は、売上高と費用の関係を調べて損益分岐点を求めると同時に、売上高の変動が損益に与える影響を調べる分析となります。
つまり、費用を売上高に連動する変動費と、売上高に連動しない固定費に分けて考えます。損益分岐点が同じでも、固定費と変動費の割合によって、売上高の変動による損益への影響は違ってきます。
固定費の割合が高ければ、売上高の変動による損益への影響は大きくなります。売上高が増加すれば利益は大きく伸びますが、売上高が減少すれば損失が大きくなります。
一方、固定費の割合が低く、変動費の割合が高ければ、売上高の変動による損益への影響は小さくなります。売上高が増加しても利益は伸びませんが、売上高が減少しても損失は小さくなります。
損益分岐点比率(読み方:そんえきぶんきてんひりつ|英語:BEP ratio/break-even point ratio)とは、損益分岐点を売上高で割って計算する比率のことです。 |
損益分岐点比率(%)=損益分岐点/売上高×100 |
例えば、売上高が100億円で変動費80億円、固定費10億円であれば、上記の損益分岐点の計算式に当てはめると、損益分岐点は50億円となります。この場合、売上高が50億円あれば収支が±0となります。損益分岐点は、高ければ高いほど経営体質が弱く、低いほど経営体質は強いことを意味します。
続けて、損益分岐点比率を計算すると、この例の場合は損益分岐点比率が50%となります。損益分岐点比率が50%ということは、売上高が50%まで低下すれば利益がなくなることを意味しています。
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