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狼狽売りの解説・急落時の損切りについて

狼狽売り(ろうばいうり)

狼狽売りとは

狼狽売り(読み方:ろうばいうり|英語:panic selling)とは、予想外の出来事が起こって株価が急落した際、慌てふためいて持ち株を売ることです。

株価の動向というのは、投資家の心理に大きな影響を受けます。株価急落時は、株価が急落している状況と予想外の出来事が起こった状況に投資家の心理はパニック状態に陥りやすくなり、実際には企業業績経済の環境に悪影響を及ぼす出来事でなかったとしても、持ち株を処分しておきたい心理が働き、狼狽売りが出やすく なります。
その場合、スタンピード現象が起こって相場は売りが売りを呼ぶ展開となり、必要以上に株価が下落する状況となりやすいです。投資家は先行き不透明な状況を嫌います。予想外の出来事が起こって先行きが見通せない状況となれば、一旦リスクを回避(リスクオフ)しておきたいという投資家心理が働くため、狼狽売りが出やすくなるのです。






狼狽売りは悪いことではない、非常時には有効な狼狽売り

狼狽売りは悪いように言われることが多い売り方ですが、決して悪い売り方ではありません。先行きが見通せない 状況の時、いざという時、非常時の場合は重要な売り方です。一旦持ち株を売って現金化しておけば冷静な判断ができるようになりますし、もし、相場の状況が変わって反転したら、その時に買い直せるメリットがあります。
狼狽売りは損切りになることもありますが、大きな損失に発展するのを防ぐコストとしては、やむを得ないと解釈した方がいい場合が多いです。投資は勝ち方も重要ですが、負け方の方がより重要です。負け方のうまい人が結果的に勝てる確率が高まります。できるだけ傷口が拡がらない負け方を意識するのであれば、狼狽売りは時として必要な売り方となります。
また、不動産や事業などすぐに売買できないものとは違って、株式などの金融商品はすぐに売買できるというメリットがあります。それを活用しないのは株式投資としてはもったいないです。


株価急落時の動き

投資している人は予想外のことが起こって株価が急落すると、思考停止状態に陥りやすくなります。そもそも株式とはリスク資産(危険資産)ですので、急騰急落は起こりやすい金融商品です。それに備えて、投資している人は非常時の狼狽売りは常に頭に入れておくべきでしょう。
一旦崩れたトレンドは急には変わりませんし、ここまで下がる?(オーバーシュート)と思うぐらい下がることは多々あります。崩れた相場というのは、余程のことがなければV字回復しませんし、基本的には底値を探りながら下落した後、ダブルボトムを形成するか、三角持ち合いを形成した後、上下どちらかに振れる展開となりやすいです。ゆえに、株価急落時は、できるだけ早く逃げて傷が拡がらないようにしておき、底値が確認出来てから買い直すようにしておけば、損失は少なく、安値で買い向かうことができます。狼狽売りをすすめるという意味ではありませんが、非常時のリスク回避に備えて、狼狽売りも投資手法の一つとして意識しておくことが大切です。


:姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ





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