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NYダウ(ニューヨークダウ)をわかりやすく解説・取引時間や銘柄入れ替え・日本株や原油との関係

NYダウ

NYダウとは

NYダウ(読み方:ニューヨークダウ|英語:new york dow)とは、アメリカ合衆国の代表的な株価指数で、「ダウ工業株30種平均」のことをいいます(NYダウは「ダウ平均」と呼ばれることもあります)。

NYダウは、1896年から算出が始まった株価指数(初値は40.94ドル)で、その歴史は古く、世界の株式市場を代表する株価指数となっています。

  • NYダウの史上最安値は、1896年につけた28.48ドル。
  • 史上最大の下げ幅は、2020年3月16日につけた-2997.10ドル(2020年3月12日の-2352.60ドルを更新)。
  • 史上最大の下落率は、1987年につけた-22.61%。





株価指数の解説

株価指数(かぶかしすう)は、株式市場全体の相場を表すために、複数の銘柄の株価を一定の計算方法で総合して指数化したものです。日本では「日経平均株価」や「TOPIX(トピックス)が代表的な株価指数として有名です。

株価指数の算出は様々あり、代表的な銘柄を選択して算出される株価指数や、時価総額(株価×発行済み株式数)から算出する株価指数などがあります。前者は日経平均株価が代表的で、NYダウもこの方法で算出されています。後者はTOPIXが代表的です。


NYダウ(ニューヨークダウ)の算出

NYダウ(ニューヨークダウ)は、米国(アメリカ合衆国)の経済新聞「ウォールストリート・ジャーナル」を発行しているダウ・ジョーンズ社(現・S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス)が、アメリカ合衆国の優良な30銘柄を選んで、その株価を指数化したものです。株式分割などの影響を調整して単純平均しています(日本では日経平均株価の算出でこの方法が用いられています)。もう少し詳しく言うと、増資などの影響で連続性が損なわれないように除数で調整している修正平均株価です。


用語の解説

株式分割とは、既に発行されている株(株式)を一定の割合で分割することです。株式分割によって株数は増えます。

増資とは、企業が新株を発行して資本金を増やすことです。企業は新株を発行して、それを投資家に買ってもらって資金を調達すします。


単純平均の解説と特徴

単純平均とは、「単純平均株価」とも呼ばれる、ダウ・ジョーンズ社の創立者であるチャールズ・ヘンリー・ダウ氏が考案した株価の合計を銘柄数で割った平均株価です。対象銘柄の株価合計を対象銘柄数で割って算出されます。

単純平均は、単に株価合計を銘柄数で割って求める平均株価ですので、計算が容易ですが、株式分割や併合、増資・減資、権利落ちなどあれば株価水準が変わってしまい、時間的な連続性がなくなってしまいます。そのため「修正平均株価」が用いられます。


除数と修正平均株価の解説

除数とは、指標の連続性を維持するために修正を加える値のことです。増資や減資を行った場合など、その影響で株価が上下しますのでその影響をなくすためのもので、単純平均型の株価指数の算出には除数の修正が加えられます。実際の除数がどのぐらいの値であるかは新聞に載ります。

修正平均株価とは、株価に連続性を持たせた平均株価です。市況の変化がなくても水準が変わってしまう株式分割や併合、増資・減資、権利落ちなどの株価の変動要因を修正した平均株価です。
修正方法には「還元式」と「ダウ式」があり、NYダウや日経平均株価は「ダウ式」を採用しています。これは、除数で修正して算出する平均株価となります。






NYダウの構成銘柄の特徴

NYダウの構成銘柄は、輸送株やエネルギー株が中心で、航空、鉄道、電気、ガスの銘柄が中心です。NYダウは、輸送株やエネルギー株の割合が比較的高いため、原油価格の動向に左右されやすい面があります。また、工業株は海外向けの企業が多く、為替の影響を受けますので、米ドルの動向にも左右されやすい面があります。NYダウは、構成銘柄数が少なく、国際優良株が多いので、市場全体の動向は反映しにくい面があります。米国の株式市場全体を見る場合は、構成銘柄のカバー範囲が拾い「ウィルシャー指数」が適しています。日本株は米国株や為替の影響を大きく受けますので、日本株を取引する際は、NYダウやナスダックの状況を必ず見るようにしましょう。

ウィルシャー指数の解説は以下のページを参照してください。

ウィルシャー指数(ウィルシャー5000)


国際優良株

国際優良株とは、長期間にわたって高収益・高配当を続け、財務内容が健全で信用力と知名度があり、景気の変動につよく国際的に競争力がある株です。グローバルに展開している多国籍企業(複数の国に支社や子会社工場などを持って、国際的に生産や販売をおこなっている企業)等がそれにあたります。


日本株はNYダウの影響を大きく受ける

東京とNYの時差は14時間あり、ニューヨーク証券取引所は現地時間の16時に取引を終えます。そのころ日本では朝の6時となりますので(夏時間(サマータイム)の時期は朝の5時)、朝9時から始まる東証(東京証券取引所)での株式の売買は、NYダウやナスダックの影響を大きく受けることになります。


ニューヨーク証券取引所の解説と取引時間(立会時間)

ニューヨーク証券取引所は、米国のニューヨークにある上場銘柄数で世界最大の証券取引所です。世界を代表する企業が名を連ねており、上場審査は世界一厳しくなっています。このニューヨーク証券取引所の株価指標がNYダウです。

ニューヨーク証券取引所の取引時間(立会時間ともいいます。株式を市場で直接取引できる時間です)は、現地東部時間の9時30分から16時までです。日本時間では23時30分から6時、夏時間(サマータイム)の時期は22時30分から5時までとなっています。

夏時間(サマータイム)の解説は、以下のページを参照してください。


銘柄入れ替え

NYダウの構成銘柄(30銘柄)は、産業界の変化に応じて適時入れ替えられます。1999年11月には、大手石油会社や化学会社と入れ替わって、ハイテク株であるインテルやマイクロソフトが採用されました。これらはナスダックに登録されており、ニューヨーク証券取引所に上場している株以外がNYダウに採用されたことは初めてだったので、大きな話題となりました。






NYダウの推移

NYダウのこれまでの推移やNYダウのPER(株価収益率)、配当利回りなどの推移は、当サイトの姉妹サイト「株式マーケットデータ」の以下のページで確認できます。


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